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ノートルダム楽派の音楽を聴く

2008年11月19日

「1160-1245 PÉROTIN & L'ÉCOLE DE NOTRE DAME」(Ensemble Gilles Binchois, Dominique Vellard, ambroisie, AMB 9947)

先日紹介した「グレゴリオ聖歌」は「単旋律」を特徴としていた。それに対して、ゴシック期になると、いわゆる「ポリフォニー」と呼ばれる多声音楽が主流となってくる。その中でも、「オルガヌム」という形式が特徴的である。

「オルガヌム」とは、中世におけるこうした多声声楽の形態の一つで、初期(9世紀頃)のオルガヌムの多くは、定旋律のグレゴリオ聖歌に4度または5度上の旋律を一つ加えただけのものであった。これに対して、今回紹介するノートル・ダム楽派になると、更に多声部(3声や4声)となった。それに加えて、オルガヌムも単に平行旋律の上に加えられたものだけではなくなった。

ノートルダム楽派のオルガヌムの最大の特徴は、一つのパートがある音をずっとのばしている間に、上の声部が(一つの場合もあるし、複数の場合もある)一定リズムの細かな動きを繰り返すというものである。それまでのオルガヌムが一つの旋律を上に加えたものだけであったのに対して、複数の声部が存在することとなった。

そのノートルダム楽派であるが、12世紀半ばから13世紀半ばにパリのノートル・ダム大聖堂を中心に活躍した多声音楽の楽派。作曲家としては、レオニヌス(レオナン)、 ペロティヌス(ペロタン)の二人が代表的であろう。

さて、今回紹介するCDでも、その「オルガヌム」が一体どういうものであるかを知ることができる貴重なものである。上で説明したものの、実際にどういうものであるかを説明するのは中々難しい。一度聴いてみて、どういうものなのか体で体感していただきたい。家で聴いているよりは、是非実際のノートルダム大聖堂で生で聴いてみたいものである。恐らく教会の中に、独特の旋律が大きなスケールで流れてる様は壮大であろう。この録音は実に優れているが、やはりこれを生で聴くことは、当時を体験できる貴重な経験になると思われる。

演奏は、中世の声楽曲を専門とするジェラルド・ヴェラール率いるアンサンブル・ジル・バンジョワのものである。さすがにこの分野のスペシャリスト集団だけあって、見事なものである。

収録曲は、

1. Sederun principes - Organum à 4 voix (Perotin)
2. O Maria, mater pia - Motet à 3 voix
3. Salvatoris hodie - Conduit à 2 et 3 voix (Perotin)
4. Beata viscera - Conduit monophonique (Perotin)
5. Deus pacis - Conduit à 2 voix (Leonin-Perotin)
6. Repons et valde - Organum à 2 voix
7. Luget Rachel - Conduit à 2 voix
8. Benedicamus domino - Organum à 3 voix

は上の通りで、ペロティヌス(ペロタン)のものがメインとなっている。

演奏;
Ensemble Gilles Binchois, Dominique Vellard
Anne Quentin ; soprano
Anne-Marie Lablaue ; mezzo
Lena-Suzanne Norin ; Mezzo
Gred Türk ; tenor
Dominique Vellard ; tenor
Herv&Eeacute; Lamy ; tenor
Joseph Cabré ; baryton

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