デュファイの定旋律ミサ「ミサ・ロム・アルメ」
「デュファイ・ミサ「武装した人」・「人間にとって最高の善とは」(Missa L'homme armé・Supremum est mortalibus bonum)」(オックスフォード・カメラータ、ジェレミー・サマーリー、NAXOS、8.553087)
昨日紹介した「ブルゴーニュ・シャンソンを聴く」で少し触れた「ギヨーム・デュファイ」の、ミサ曲を紹介したいと思う。
「マショーのノートルダム・ミサを聴く」で紹介したマショーが「通作ミサ」を作曲して以来、多くの作曲家が「ミサ曲」を精力的に作曲するようになった。「通作ミサ」では文章が固定されているが、各楽章を音楽的に統一しようとする試みがなされるようになった。それが循環ミサ曲で、一つの定旋律でミサの各楽章を統一したものである。既存の定旋律に基づいて全楽章を作曲したミサ曲を、「定旋律ミサ曲」と呼ぶ。
その中でも、ルネサンス初期の大作曲家デュファイは、多くの「定旋律ミサ曲」を作曲した。今回紹介する「ミサ・ロム・アルメ」は、彼の晩年の作品で4声のミサ曲である。当時流行していたフランスの世俗曲「ロム・アルメ(戦士)」の旋律をテノールに置いた定旋律ミサ曲である。
この曲を聴いて感じるのは、「ポリフォニーの美しさ」である。純粋に美しいのである。このミサ曲の素晴らしさも手伝って、「ロム・アルメ」を定旋律とするミサ曲がこの後、多く作曲されるようになる程、この曲は影響力があった。そしてその素晴らしさは、時を経た現在でも色あせることはない
収録曲;
1. 武装した人(作者不詳)
2. キリエ(デュファイ/武装した人)
3. グロリア(デュファイ/武装した人)
4. 来たれ聖霊よ(第一旋法)
5. クレド(デュファイ/武装した人)
6. 神において喜べ(第一旋法)
7. サンクトゥス(デュファイ/武装した人)
8. アニュス・デイ(デュファイ/武装した人)
9. 僕を照らし賜え(第一旋法)
10. 「人間にとって最高の善とは」(デュファイ)
演奏;
オックスフォード・カメラータ(ジェレミー・サマリー指揮)
録音;
1994年4月、オックスフォード、ハートフォード大学教会

