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レオンハルトの弾くオットボレインの歴史的オルガンを聴く

2009年04月18日

「オットボレインの歴史的オルガン〜K. J. リープ製《三位一体オルガン》の魅力」(DHM, CTB-1008)

以前、「ドイツ・ハルモニア・ムンディ名盤撰50」のところで触れたが、ドイツ・ハルモニア・ムンディ創立50周年記念キャンペーンとして、世界初CD化となる特典CD(非売品)がもらえることになっていた。

1. オットボレインの歴史的オルガンの魅力(レオンハルト)
2. ヘンデル:カンタータ名曲集(アメリンク&コレギウム・アウレウム合奏団)
3. ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第15番(コレギウム・アウレウム合奏団)

先日この3枚が届いたので、早速レオンハルトの演奏を聴いた次第である。


このCDを聴いて感じたのは、非常に「色彩豊かな」オルガンである、ということである。もちろんオルガンであるから、「色彩」というのは、音の表情が極めて豊たかである、という意味だ。

以下、CDの解説(レオンハルトと磯山雅、両氏による)を参考にこの記事を書いていきたい。

この「三位一体オルガン」は、南ドイツ・バイエルン地方のオットボレインにあり、「古今の名オルガンのうちでも最高のもののひとつといわれる名器」である。制作者のカール・ヨーゼフ・リープは、

ヨーロッパでこれ以上の楽器がみつかったならば、私は能無しとよんでくれて結構だ・・・

というほど、このオットボレインのオルガンに大きな自信を持っていた。

オットボレイン近郊のエルデルンに生まれたリープ(1710〜75)は、ストラスブールのG. Fr. メルケルのもとで修行を積んだ。ザーレムの修道院のための3つのオルガン、オットボレインの修道院の2つのオルガンによって、フランスと南ドイツの音響理想の綜合を成し遂げたとされている。

このオットボレインの二つのオルガンであるが、

1766年、ベネディクト派大修道院教会に設置された外見の同じ二つの内陣オルガンのうちの一つである。左側のオルガンは、「聖霊オルガン」と呼ばれ、二段のマニュアルとペダル上に27のストップを含み、右側のオルガンは、四段のマニュアルとペダル上に、63のストップを含んでいた。この右側のオルガンが、「三位一体オルガン」である。

単純に右側、左側と書いたが、実際のオルガン製作には苦労があったに違いないと、レオンハルトは以下のように述べている。

リープは、側面の合唱隊席に大オルガンを建造するという困難な課題を、実に見事に解決した。とりわけリープが頭を悩ましたのは、2つのアーチ型の空間から成る合唱隊席を分かつ、中央柱の存在であったにちがいない。これが邪魔になって、ハウプトヴェルクとリュックポジティーフを理想的な場所に置くことができないからである。そこで彼は、この中央柱を、16フットのペダル・パイプで装い、鳴りひびくファッサーデに仕立てあげた。

こうした苦労と彼の技術によって、完成したオルガンは、見事な響きをもたらした。

オルガニストの頭上に据え付けられたハウプトヴェルクと中央柱上のペダルとによってプロスペクトが構成されているため、音響は、合唱隊席に両側から入りこんでゆく。エコーヴェルクは、柱のすぐ後方、下側の主要ケースのなかにある。こうした一風変わった据付け法をとっているために、オルガンには、ひじょうに立体的な性格が与えられている。つまり、リュックポジティーフがきわ立った形で語りかけてくるのに対し、ハウプトヴェルク、ペダル、レシはやや間接的にひびき、エコーヴェルクは遠くからきこえてくるのである。

という具合に。

この名器は、「Greifenberger Institut」で見ることができる。

収録曲;
1)トッカータ 第1番 二調(「オルガン音楽家の備品」1690より)ーゲオルク・ムファット
2)聖体奉挙・テノールのティエルス(「修道院のためのミサ曲」より)フランソワ・クープラン
3)グラン・ジューによる奉献曲(「修道院のためのミサ曲」より)フランソワ・クープラン
4)グローリア 第6曲ーテノールによるティエルス(「教区のためのミサ曲」より)フランソワ・クープラン
5)キリエ 第5曲ープラン・シャン(「教区のためのミサ曲」より)フランソワ・クープラン
6)テノールによるクロモルム(「修道院のためのミサ曲」より)フランソワ・クープラン
7)オルガン・ソナタ 第5番 ニ長調 Wq. 70-5(C. Ph. E. バッハ)
8)ハ長調のファンタジア(アブラハム・ヴァン・デン・ケルクホーヴェン)
9)ホ長調のファンタジア(アブラハム・ヴァン・デン・ケルクホーヴェン)
10)ハ長調のファンタジア(アブラハム・ヴァン・デン・ケルクホーヴェン)

なおこのCDはレコードで発売されていたものであるが、上記のように今回が世界初CD化で、残念ながら「非売品」である

演奏;グスタフ・レオンハルト
使用楽器;オットボレイン・ベネディクト派大修道院教会のK. J. リープ製「三位一体オルガン」
録音;1967年5月、オットボレイン、ベネディクト派大修道院教会(ドイツ)

コメント (2)
» 投稿者: ogawa_j

確かこのオルガンは、トン・コープマンのバッハ・オルガン作品集第8巻、第9巻(TELDEC)で使用していたオルガンですね。「Greifenberger Institut」のサイトで見られる、パイプの内部の写真は面白いですね。

» 投稿者: くらんべりぃ

コメントありがとうございます。

このところ月曜日に聴いている、キルンベルガー・コラールで弾いているものがそうですね。コープマンは、「三位一体」オルガンだけでなく、「聖霊」オルガンも弾いています。

この記事を書くにあたって、海外のサイトを探していてたまたま見つけたのが、「Greifenberger Institut」ですが、こうした普段見ることのできないところを見ることができるのは、嬉しいことです

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