Time Table
カテゴリー
最近のエントリー
最近のコメント
なんとか別リスト
Tag cloud

« BWV12 泣き、嘆き、憂い、怯え | メイン | BWV529 トリオ・ソナタ 第5番 ハ長調 »

BWV831 パルティータ ロ短調(フランス風序曲)

2008年05月05日

「J・S・バッハ:フーガの技法&クラヴィーア練習曲集 第2巻」(グスタフ・レオンハルト、DHM、BVCD-7007〜08)

出版:1735年の復活節、ライプツィヒ
基本資料:オリジナル出版譜。アンナ・マグダレーナ・バッハによる筆写譜(ハ短調稿 BWV831a)
楽章構成:
第1楽章:序曲(2/2 - 6/8)
第2楽章:クーラント(3/2)
第3楽章:ガヴォットI(2/2)
第4楽章:ガヴォットII(ニ長調、4/4)
第5楽章:パスピエI(3/8)
第6楽章:パスピエII(ロ短調、3/8)
第7楽章:サラバンド(3/4)
第8楽章:ブーレーI(2/2)
第9楽章:ブーレーII(2/2)
第10楽章:ジーグ(6/8)
第11楽章:エコー(2/4)

1735年に出版された「クラヴィーア練習曲集 第2部」に含まれる一曲。「クラヴィーア練習曲集 第2部」のタイトル・ページには、

クラヴィーア練習曲集 第2巻、2段鍵盤を備えたクラヴィチンベルのための、イタリア趣味によるコンチェルト、そしてフランス様式によるウヴェルテュールから成る。愛好家の心の慰めのために、ザクセン=ヴァイセンフェルス公殿下の楽長にしてライプツィヒの音楽監督なるヨハン・セバスチャン・バッハによって作曲、クリストフ・ヴァイゲル・ジュニア出版

と書かれています。ここでの「イタリア趣味によるコンチェルト」はこの曲集に含まれる「イタリア協奏曲 ヘ長調 BWv971」を指し、「フランス様式によるウヴェルテュール」が今回紹介する「BWV831 パルティータ ロ短調(フランス風序曲)」を指します。

バッハの意図は、
1)後期バロックに愛好された2つのオーケストラのジャンル(イタリア出身の協奏曲と、フランスルーツの序曲付きオーケストラ組曲)を、1台のチェンバロ上で実現する
2)イタリアとフランスという音楽先進国(当時ドイツは音楽的には遅れをとっていた)で発展した2つの規範的ジャンルを対置して、イタリアとフランスの作曲技法の差異を際立たせるとともに、自らが消化した成果を披露する
ところにあります。

さてこの曲が「フランス風序曲」という名前で呼ばれるのは、曲の冒頭にフランスで起こった「序曲(ウヴェルテュール、Ouverture)」が配置されているため。「パルティータ」という名前で呼ばれていますが、この曲では通常のパルティータの構成楽章の一つである「アルマンド」が省略されています。これは、フランスの管弦楽様式によるため。また、フランス式の装飾が曲全体に見られ、フランス様式を強く感じさせます。
管弦楽組曲を2段チェンバロで実現した曲で、バッハがフランス様式をじっくりと研究した成果の一つとされています。

演奏:グスタフ・レオンハルト(J. D. ドゥルケンのモデル(1745年アントワープ)によるマルティン・スコヴロネック製)
録音:1967年10月3日

トラックバック (1)

このエントリーのトラックバックURL:

この一覧は、次のエントリーを参照しています: BWV831 パルティータ ロ短調(フランス風序曲):

» BWV820 序曲(組曲) ヘ長調(偽作?) ( The Art of Bach )
「JOHANN SEBASTIAN BACH KEYBOARD WORKS (...

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)