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BWV1015 オブリガート・チェンバロとヴァイオリンのための6つのソナタ 第2番 イ長調

2008年06月08日

演奏:
ヴァイオリン:アンドルー・マンゼ
チェンバロ:リチャード・エガー
演奏場所:2008年6月8日、兵庫県立芸術文化センター 小ホール

成立:1720年頃、ケーテン(?)、最終稿はライプツィヒ時代(1724〜27年)に改訂
基本資料:同時代の写筆パート譜(一部バッハの自筆)、J. Ch. アルトニコルによる写筆譜
楽章編成:
第1楽章:(テンポ指定なし)ドルチェ 6/8
第2楽章:アレグロ 6/8
第3楽章:アンダンテ・ウン・ポーコ 嬰へ短調 4/4
第4楽章:プレスト 2/2

「オブリガート・チェンバロとヴァイオリンのための6つのソナタ(BWV1014〜1019)」からの一曲。今日はアンドルー・マンゼとリチャード・エガーのコンサートから。

優しいヴァイオリンの旋律で始まる第1楽章。第2楽章は協奏曲風の快活なフーガで、ヴァイオリンとチェンバロがそれぞれ寄り添いながら、美しい旋律を奏でます。第3楽章は、哀愁を帯びた楽章で、ヴァイオリンとチェンバロの右手がカノンを織りなします。第4楽章は、再び快活で華やかな曲調に戻ります。トリオ書法で書かれています。

マンゼのヴァイオリンというと、「魔性」というイメージがあったのですが、この曲を聴く限りでは、実に繊細でした。長年一緒に録音してきたエガーとの相性は抜群で、何度もアイコンタクトを取りながら、演奏していました。コンサートで演奏しているという何か構えたところを微塵も感じさせず、「ちょっと演奏してみようか」という感じで、二人の演奏している姿を見ているだけでも、実に微笑ましく感じました。
マンゼの演奏ですが、意外にヴィヴラートをよく使っていました。ただモダンの奏者のように常に使っているのではなく、伸ばす音の一番最後に軽く入れるという感じです。緩急の使い分け方が絶妙で、また音も実に美しかったです。

なお、この曲(ソナタ集すべて)は、下のCDで聴くことができます。
「BACH VIOLIN SONATAS」(Andrew Manze, Richard Egarr, Jaap ter Linden, harmonia mundi, FRANCE, HMU 907250.51)

なおこのCDでは、通常ヴァイオリンとチェンバロのみで演奏されますが、ヴィオラ・ダ・ガンバもしくはチェロを加えて演奏しています。これは彼らの勝手な解釈ではなく、ヨハン・ハインリヒ・バッハの手によるパート譜に、

「協奏的チェンバロとヴァイオリン・ソロのための6つのソナタ、ヴィオラ・ダ・ガンバの低音部付き」

とあることに由来しています。

今回のコンサートのプログラムは以下の通りです。

・J.S.バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第2番 イ長調 BWV1015

・コレルリ:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ 第7番 ニ短調 op.5

・J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻より第8番 変ホ長調 BWV853 <チェンバロ・ソロ>

・パンドルフィ:ヴァイオリン・ソナタ集作品3より 第2番ラ・チェスタ&第6番ラ・サッバティーナ

休憩

・ビーバー:ロザリオのソナタ第1番「受胎告知」

・J.S.バッハ:半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV903<チェンバロ・ソロ>

・ビーバー:8つのヴァイオリン・ソナタより 第3番

アンコール:
1回目:ヘンデル:ヴァイオリン・ソナタ ヘ長調 第1楽章

2回目:J. S. バッハ:ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ 第6番 ト長調 BWV1019よりアレグロ

昨日はエレーヌ・シュミットからヴァイオリン一挺の世界を堪能させてもらい、今日はヴァイオリンとチェンバロの二つの楽器の世界を堪能させてもらいました。ホールの大きさ的に調度いい曲の構成だったと思います。

例によって終わった後にサイン会があって、サインを頂いてきました。

余談ですが、少し前に発売になったリチャード・エガーの平均律クラヴィーア曲集第1巻(Harmonia Mundi、HMU907431)がすごくよくて、早く第2巻を聴きたいと思っていました。それでサインを頂いた時に、第2巻の録音はもうすみましたか?と聞いたところ、「去年にすんだよ。いつ発売になるかわからないけど、すぐにリリースされると思うので、楽しみにしていて」とのことでした。

コンサートについては、「アンドルー・マンゼ&リチャード・エガー デュオ・リサイタル」にレポートを書いていますので、興味のある方はどうぞ

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