BWV1010 無伴奏チェロ組曲 第4番 変ホ長調

「無伴奏チェロ組曲全曲 」(ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ、シギスヴァルト・クイケン、ACCENT、ACC24196)
成立:1720年(最終稿)、ケーテン
基本資料:アンナ・マグダレーナ・バッハによる写筆譜(自筆譜は消失)
ブラウンシュヴァイ=ヴヴォルフェンビュッテツの音楽家、 G. H. L. シュヴァンベルクの求めに応じて作成
構成:
1. プレリュード(2/2)
2. アルマンド(4/4)
3. クーラント(3/4)
4. サラバンド(3/4)
5. ブーレーI(2/2)
6. ブーレーII(2/2)
7. ジーグ(12/8)
変ホ長調をとるこの組曲で、異なった響きの世界が始まる。この調整では開放弦の使用が制限されるため、響きはおのずから渋く、やわらかである。しかし音楽的には静と動の楽想が巧みに対比されているため、単調には陥っていない。
バッハ事典(東京書籍)
「無伴奏チェロ組曲 第4番」を、シギスヴァルト・クイケンのヴィオロンチェロ・ダ・スパッラによる演奏で楽しみます。この楽器については、「ヴィオロン・チェロ・スパッラによる無伴奏チェロ組曲を聴く」で紹介しています。シギスヴァルト・クイケンは、ヴィヴァルディの指揮でも、この曲を使っています(ACCENT, ACC 24179)。以前寺神戸亮氏の演奏のところでも触れましたが、チェロとは違った響きで、これまで愛聴してきたバッロク・チェロによる演奏とは印象が異なります。
このCDでシギスヴァルト・クイケンがヴィオロン・チェロ・スパッラを持っている写真が、先日「La Petite Bande存続の危機」のところでリンクした先(http://www.savelapetitebande.com/index.php?l=en)に載っています。2004年頃からこの楽器を使い始めているようで、満を持しての録音ということでしょうか・・・
引用にあるように、静と動がうまく対比されている組曲です。静の部分ではじっくりと聴かせ、動の部分では比較的動きがあります。細かい音の連続があったりと、変化に飛んでいます。クーラントのアグレッシヴな音の連続は、かなり演奏が困難なように感じます。それと対比するように、非常にゆったりとしたテンポで進むサラバンドは実に美しい。毎回この曲集を聴く度に、一挺のチェロの究極の世界が目の前に広がっていると感じます
演奏:シギスヴァルト・クイケン
使用楽器:ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ(ドミトリー・パディアロフ、2005年)
録音:2006年12月4-7日、2007年12月26-30日、Galaxy-Studios Mol (Belgium)、エッヒング(バヴァリア)

