BWV1069 管弦楽組曲 第4番 ニ長調
「バッハ、管弦楽組曲全曲」(トン・コープマン指揮、アムステルダム・バロック管弦楽団;2009年3月7日、ザ・シンフォニー・ホール)
成立;1725年以前
基本資料;Ch. F. ペンツェルによる写筆パート譜(1755年頃)
編成;トランペット3、ティンパニ、オーボエ3、ファゴット、弦合奏、チェロ、ヴィオローネ(コントラバス)、通奏低音
楽章構成;
1;序曲(4/4 - 9/8 - 4/4)
2;ブーレーI、II(ロ短調、2/2)
3;ガヴォット(2/2)
4;メヌエットI, II(3/4)
5;レジェイサンス(3/4)
今日はトン・コープマン指揮、アムステルダム・バロック管弦楽団のコンサートからの1曲。管弦楽組曲の全曲を演奏したコンサートです。
現存するバッハの4つの管弦楽組曲の中で最も大きな編成となっています。バッハの死後に作成された筆写譜のみが伝えられていますが、バッハ事典(東京書籍)によれば、
序曲がカンタータ第110番 BWV110の冒頭楽章に転用されているため、少なくとも序曲の原型は1725年以前、おそらくはケーテンかヴァイマル時代に書かれていたものと思われる。
とのこと。華やかな序曲は、
「この威風堂々たる華やかさを聴くと、美しく着飾った人々の行列が広い階段を降りてくる姿が目に浮かぶようだ」と、ゲーテによって評されたもの。
バッハ事典(東京書籍)
で、4/4拍子 - 9/8拍子 - 4/4拍子と大きく3つの部分から成っています。緩徐楽章がなく、全体を通して、華やかで壮麗なイメージがあります。
演奏のプログラムは以下の通り;
1;BWV1068 管弦楽組曲 第3番 ニ長調
2;BWV1066 管弦楽組曲 第1番 ハ長調
休憩
3;BWV1067 管弦楽組曲 第2番 ロ短調
4;BWV1069 管弦楽組曲 第4番 ニ長調
アンコール1;ヘンデル;組曲「王宮の花火の音楽」より第4曲「歓喜」
アンコール2;ラモー;叙情悲劇「ダルダヌス」より「タンバリン」
1曲終わるたびに、オケの主要なメンバーと握手をしていました。そして会場全体に丁寧に挨拶をしている姿が印象的でした。案外小柄な人でした。
今回のプログラムは、BWV1067 管弦楽組曲 第2番 ロ短調を除けば、どれも長調の曲、大編成で華やかな曲ばかりでしたので、コープマン特有の装飾過多の演奏も、その華やかさを盛り上げるのに一役買っていた感じがしました。演奏するのが楽しくて仕方がないという感じが目一杯表れていました。
バロック・トランペットの響きが美しく、華やかでした。3本のトランペットから成っていましたが、音量がそれほど大きくなく、全体に見事にはまっていました。バロック・トランペットを生で聴くのは初めてでしたので、感動しました。
多くて20人という編成でしたが、きっちりとまとまっていました。チェンバロの前に座ったコープマンが全体の真ん中に座り、左側(2列)にヴァイオリン、チェンバロの奥にヴィオラ、その奥にオーボエとファゴット、チェンバロの右側にチェロとコントラバス、一番右側にトランペットとティンパニという配置。BWV1067 管弦楽組曲 第2番 ロ短調のみ、編成を小さくして、トラヴェルソが出てきました(アンコールでも)。個人的にはヴァイオリンをしっかりと観察していました(大好きなもので・・・)。まったくのノン・ビブラートでした。やはりガット弦の響きは実に美しかったです。
座席が前から4列目のど真ん中で、全体を把握できてよかったです。
今回のコンサートですが、関東では中止になったところが何カ所かあったみたいです(主催元のトラブルだったみたいです)が、運良く関西では中止にならずよかったです。
余談ですが、コンサートが終わって皆が席を立って帰ろうとしているときに、トランペットとティンパニの人が部隊に表れて、並んでデジカメで写真を撮っていました。コンサートが終われば、普通のいいおじさま達なのですね
なお、コープマンは管弦楽組曲を2回録音しています。いずれも入手可能なようです。
「バッハ;管弦楽組曲(全曲)」(トン・コープマン指揮、アムステルダム・バロック管弦楽団、BMG、BVCC-37615、録音;1988年)
「バッハ;管弦楽組曲(全曲)」(トン・コープマン指揮、アムステルダム・バロック管弦楽団、Erato、WPCS-21207、録音;1997年)
このCDに限らず、コープマンがEratoに録音したものは、最近SACDで再発になっています(平均率クラヴィーアやチェンバロ協奏曲など)

