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BWV56 われは喜びて十字架を負わん

2009年03月15日

「バッハ:カンタータ全集第3巻」(ニコラウス・アーノンクール、グスタフ・レオンハルト、TELDEC、WPCS-10913/8)

用途:三位一体節後第19日曜日
初演:1726年10月27日、ライプツィヒ
書簡章句:エフェソの信徒への手紙4、22〜28
福音書章句:マタイによる福音書9、1〜8
歌詞;作者不詳。第5曲;J. フランクのコラール「汝、おお美わしき世の偉容よ」(1653)第6節(定旋律=BWV301
編成:バス、合唱、オーボエ2、オーボエ・ダ・カッチャ、弦合奏、通奏低音
基本資料:自筆総譜。オリジナル・パート譜
構成:
第1曲:アリア(オーボエ2、オーボエ・ダ・カッチャ、弦合奏、通奏低音、ト短調、3/4)
第2曲:レチタティーヴォ(チェロ、通奏低音)
第3曲:アリア(オーボエ、通奏低音、変ロ長調、4/4)
第4曲;レチタティーヴォとアリオーソ(弦合奏、通奏低音、アリオーソ;アダージョ、3/4)
第5曲;コラール(合唱、オーボエ2、オーボエ・ダ・カッチャ、弦合奏、通奏低音、ハ短調、4/4)

基本テキスト;
書簡章句:エフェソの信徒への手紙4、22〜28

4:22 だから、以前のような生き方をして情欲に迷わされ、滅びに向かっている古い人を脱ぎ捨て、
4:23 心の底から新たにされて、
4:24 神にかたどって造られた新しい人を身に着け、真理に基づいた正しく清い生活を送るようにしなければなりません。

◆新しい生き方

4:25 だから、偽りを捨て、それぞれ隣人に対して真実を語りなさい。わたしたちは、互いに体の一部なのです。
4:26 怒ることがあっても、罪を犯してはなりません。日が暮れるまで怒ったままでいてはいけません。
4:27 悪魔にすきを与えてはなりません。
4:28 盗みを働いていた者は、今からは盗んではいけません。むしろ、労苦して自分の手で正当な収入を得、困っている人々に分け与えるようにしなさい。



福音書章句:マタイによる福音書9、1〜8

◆中風の人をいやす

9:1 イエスは舟に乗って湖を渡り、自分の町に帰って来られた。
9:2 すると、人々が中風の人を床に寝かせたまま、イエスのところへ連れて来た。イエスはその人たちの信仰を見て、中風の人に、「子よ、元気を出しなさい。あなたの罪は赦される」と言われた。
9:3 ところが、律法学者の中に、「この男は神を冒涜している」と思う者がいた。
9:4 イエスは、彼らの考えを見抜いて言われた。「なぜ、心の中で悪いことを考えているのか。
9:5 『あなたの罪は赦される』と言うのと、『起きて歩け』と言うのと、どちらが易しいか。
9:6 人の子が地上で罪を赦す権威を持っていることを知らせよう。」そして、中風の人に、「起き上がって床を担ぎ、家に帰りなさい」と言われた。
9:7 その人は起き上がり、家に帰って行った。
9:8 群衆はこれを見て恐ろしくなり、人間にこれほどの権威をゆだねられた神を賛美した。

バス独唱用のカンタータ。

福音書章句をふまえた歌詞は、キリストの船路を、われわれの人生になぞらえる。すなわち、苦難に満ちた人生の道行は、死という安らかな港にたどり着くことによって初めて救済に導かれる、というのがその思想である。
バッハ事典(東京書籍)

重苦しい雰囲気のアリアから始まる印象的なカンタータ。全編をバスが朗々と歌い上げます(最後のコラールのみ合唱)。死による救済が歌詞の思想となっていますが、これがキリスト教の、悔い改めたものが死によって永遠の命を得ることができるという考え方と一致しています。

第3曲目の変ロ長調のアリアは、オーボエを従えたもので、苦難から解放された喜びを表しています。バッハはカンタータの中でオーボエを実にうまく使うのですが、この曲でもその素晴らしさが見事に表されています

演奏:
バス;ミヒャエル・ショッパー
ハノーファー少年合唱団(合唱指揮;ハインツ・ヘニヒ)
レオンハルト・コンソート
指揮:グスフタフ・レオンハルト
録音:1974−1975年

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