Time Table
カテゴリー
最近のエントリー
最近のコメント

最近のトラックバック

なんとか別リスト
Tag cloud

メイン

BWV212 わしらの新しいご領主に(農民カンタータ)

2009年06月27日

「バッハ:狩りのカンタータ&農民カンタータ」(アーノンクール、TELDEC、WP-21142)

機会:荘園領主就任祝賀
初演:1742年8月30日、クラインチョッハー
歌詞:ピガンダー1751
編成:ソプラノ(ミーケ)、バス、合唱、ホルン、フラウト・トラヴェルソ、弦合奏、通奏低音
基本資料:自筆総譜
楽章構成:
第1曲:序曲(ヴァイオリン、ヴィオラ、通奏低音、イ長調、3/4 - 6/8(アンダンテ) - 2/4(アレグロ) - 3/4(アダージョ) - 2/4(アレグロ) - 3/4(プレスト))
第2曲:二重唱(ヴァイオリン、ヴィオラ、通奏低音、イ長調、2/2)
第3曲:レチタティーヴォ(ソプラノ、バス、ヴァイオリン、ヴィオラ、通奏低音)
第4曲:アリア(ソプラノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、通奏低音、イ長調、3/4)
第5曲:レチタティーヴォ(バス、通奏低音)
第6曲:アリア(バス、、ヴァイオリン、ヴィオラ、通奏低音、ニ長調、3/4)
第7曲:レチタティーヴォ(ソプラノ、通奏低音)
第8曲:アリア(ソプラノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、通奏低音、ロ短調、3/4)
第9曲:レチタティーヴォ(ソプラノ、バス、通奏低音)
第10曲:アリア(ソプラノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、通奏低音、ト長調、3/4)
第11曲:レチタティーヴォ(バス、通奏低音)
第12曲:アリア(バス、ヴァイオリン、ヴィオラ、通奏低音、変ロ長調、3/4)
第13曲:レチタティーヴォ(ソプラノ、通奏低音)
第14曲:アリア(ソプラノ、フラウト・トラヴェルソ、弦合奏、通奏低音、イ長調、3/8)
第15曲:レチタティーヴォ(バス、通奏低音)
第16曲;アリア(バス、ホルン、ヴァイオリン、ヴィオラ、通奏低音、ト長調、6/8)
第17曲;レチタティーヴォ(ソプラノ、通奏低音)
第18曲;アリア(ソプラノ、ホルン、ヴァイオリン、ヴィオラ、通奏低音、ニ長調、3/4)
第19曲;レチタティーヴォ(バス、通奏低音)
第20曲;アリア(バス、ヴァイオリン、通奏低音、イ長調、3/8 - 2/2 - 3/8)
第21曲;レチタティーヴォ(ソプラノ、バス、通奏低音)
第22曲;アリア(ソプラノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、通奏低音、ロ短調、2/2)
第23曲;レチタティーヴォ(ソプラノ、バス、通奏低音)
第24曲;合唱(ソプラノ、バス、ヴァイオリン、ヴィオラ、通奏低音、ヘ長調、4/4)

クラインチョッハー(ライプツィヒ近郊)の新らしい領主である、カール・ハインリヒ・フォン・ディースカウの就任を祝うために作曲された曲。《農民カンタータ》として有名な1曲。

台本作者のピガンダーは、徴税官としてディースカウの下で働いていたことから、作品の上演は、おそらくピガンダーの発案であったと考えられる。台本は、1組の農民男女がオーバーザクセンの方言をおりまぜて、ユーモラスに、また辛辣な風刺をこめて、新領主を讃えるというもの。あらゆる種類の舞曲が登場し、俗謡もふんだんに盛り込まれている。
バッハ事典(東京書籍)

1曲目の序曲は、弦楽器のみで演奏されます。6つの短い曲から成っており、緩急が交互に表れます。アーノンクールらしい過激な演奏が聴きどころ。数曲を除いて、いずれも短い曲となっています。歌詞は訛りを含んだものです。全体を通して、親しみやすい旋律のおかげも手伝って、聴きやすいものとなっています。躍動感のある演奏が、新たな領主の就任を祝う気持ちをうまく表しています

演奏:
ソプラノ:アンジェラ・マリア・ブラーシ
バス:ローベルト・ホル
ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
指揮:ニコラウス・アーノンクール
録音;1988年5月、ウィーン

BWV209 悲しみのいかなるかを知らず

2009年02月14日

「J. S. Bach Cantatas Vol. 4」(Ton Koopman, The Amsterdam Baroque Orchestra & Choir, Challenge Classics, CC72204)

機会;送別
初演;1734年?
歌詞;作者不詳。第2曲;第1、2行;G. B. グァリニーニのマドリガル《悲しき旅立ち》(1598年)からの引用。第3曲;第5、6行;P. メタスタージョ『ガラテア』からの引用。第5曲;第2〜5行;P. メタスタージョ『認められたセミラミス』からの引用
編成;ソプラノ、フラウト・トラヴェルソ、弦合奏、通奏低音

楽章構成;
第1曲;シンフォニア(フラウト・トラヴェルソ、弦合奏、通奏低音、ロ短調、2/4)
第2曲;レチタティーヴォ(弦合奏、通奏低音)
第3曲;アリア(フラウト・トラヴェルソ、弦合奏、通奏低音、ホ短調、4/4)
第4曲;レチタティーヴォ(通奏低音)
第5曲;アリア(フラウト・トラヴェルソ、弦合奏、通奏低音、ト短調、3/8)

偽作説もある、イタリア語の歌詞によるソプラノ独奏用のカンタータ。

オリジナル資料が残っていないため成立事情は不明であるが、歌詞内容から、アンスバッハ(中部ドイツ、フランケン地方の町)に帰郷する、若い知識人のために書かれたものと判定される。K. ホーフマンの新説によれば、その知識人は、バッハの弟子でのちに『音楽文庫』の主催者ともなるローレンツ・クリストフ・ミツラー(1711−78)であった。
バッハ事典(東京書籍)

第1曲目のシンフォニアは、フラウト・トラヴェルソのための協奏曲のような感じです。この部分だけ独立させて、バッハが協奏曲を作ってもおかしくないくらいに優れた曲。6分近くのかなり長大な導入曲。この協奏曲の形式は3、5曲目のアリアにも引き継がれます。いずれもフラウト・トラヴェルソの魅力に溢れています。3、5曲目ではソプラノと向かい合う形で演奏されます。メロディ楽器ですが、ソプラノと一緒に唄っている感じがします

演奏;
ソプラノ;Lisa Larsson
Ton Koopman, The Amsterdam Baroque Orchestra & Choir

録音:Waalse Kerk Amsterdam, 1996年1月

BWV214 鳴れ、太鼓よ!響け、トランペットよ!

2009年01月31日

「J. S. Bach Cantatas Vol. 4」(Ton Koopman, The Amsterdam Baroque Orchestra & Choir, Challenge Classics, CC72204)

機会;誕生日祝賀
初演;1733年12月8日、ライプツィヒ
歌詞;作者不詳
編成;ソプラノ(ベローナ)、アルト(パラス)、テノール(イレーネ)、バス(ファーマ)、合唱、トランペット3、ティンパニ、フラウト・トラヴェルソ2、オーボエ2、オボーエ・ダモーレ、弦合奏、通奏低音

楽章構成;
第1曲;合唱(トランペット3、ティンパニ、フラウト・トラヴェルソ2、オーボエ2、弦合奏、通奏低音、ニ長調、3/8)
第2曲;レチタティーヴォ(テノール、通奏低音)
第3曲;アリア(ソプラノ、フラウト・トラヴェルソ2、通奏低音、イ長調、3/4)
第4曲;レチタティーヴォ(ソプラノ、通奏低音)
第5曲;アリア(アルト、オーボエ・ダモーレ、ロ短調、3/8)
第6曲;レチタティーヴォ(アルト、弦合奏、通奏低音)
第7曲;アリア(バス、トランペット、弦合奏、通奏低音、ニ長調、2/4)
第8曲;レチタティーヴォ(バス、フラウト・トラヴェルソ2、オーボエ2、通奏低音)
第9曲;合唱(トランペット3、ティンパニ、フラウト・トラヴェルソ2、オーボエ2、弦合奏、通奏低音、ニ長調、3/8)

第1曲のダ・カーポ形式で書かれている壮麗な曲、トランペット、ティンパニが印象的なこの曲は、「BWV248 クリスマス・オラトリオ」の冒頭に置かれている祝賀の音楽です。

ザクセン選帝侯妃(兼ポーランド王妃)マリーア・ヨーゼファの誕生日を祝って上演された「音楽劇」。戦いの女神ベローナ、うわさの神ファーマが登場し、それぞれ王妃を讃える(4人の女神は、男女4声部に振り分けられている)。自筆総譜には「1733年12月7日〔上演の前日〕完成」の記入あり。恐らくはツィンマーマンのコーヒーハウスで上演されたと考えられる。
バッハ事典(東京書籍)

この曲の第1、5、7、9曲がそれぞれBWV248 クリスマス・オラトリオの第1、15、8、24曲に転用されています。

祝賀用の音楽だけあって、実に壮麗で華々しいですね。やはり第1曲が印象的。個人的には、第3曲目のベローナのアリアが好きです。「吹け、軽やかに笛を」の歌詞にあわせて、2本のフラウト・トラヴェルソが活躍します。また、第7曲のバスによるアリアも、トランペットとティンパニが華やかに盛り上げ、バスの力強い歌をさらに強めます。
こうした華やかな音楽の演奏は、意外とコープマンの装飾過多でも合うのかもしれませんね

演奏;
ソプラノ;Els Bongers
アルト;Elisabeth Von Magnus
テノール;Paul Agnew
バス:Klaus Mertens
Ton Koopman, The Amsterdam Baroque Orchestra & Choir

録音:Waalse Kerk Amsterdam, 1996年1月

BWV203 裏切り者なる愛よ

2008年12月20日

「J. S. Bach Cantatas Vol. 2」(Ton Koopman, The Amsterdam Baroque Orchestra & Choir, Challenge Classics, CC72202)

成立:1723年以前
歌詞:作者不詳
編成:バス、チェンバロ(及び通奏低音)
基本資料:総譜の写し(19世紀前半)
第1曲;アリア、イ短調、12/8
第2曲;レチタティーヴォ
第3曲;アリア、ハ長調、3/4

チェンバロ(通奏低音)のみの伴奏によるバス独唱用カンタータ。歌詞はイタリア語。

オリジナル資料が残っていないため、成立年代、機会は不明。かつては偽作説が強かったが、その精緻な手法から、最近では真作として見直されている。
バッハ事典(東京書籍)

第3曲のアリアでは、チェンバロ・パートに右手の部分が記載されており、オブリガート・チェンバロとなっています。カンタータでこの様式が用いられたのは、この曲のみです。

わずか3楽章のみの曲ですが、バスが朗々と唱い上げる様は見事です

演奏;
バス:Klaus Mertens
Ton Koopman, The Amsterdam Baroque Orchestra & Choir

録音:Waalse Kerk Amsterdam, 1995年5月

BWV207 相和する弦の音よ

2008年05月03日
WeltlicheKantatenLeonhardt.jpg

「J. S. バッハ いとも豪奢なる世俗カンタータ2編」(グスタフ・レオンハルト指揮、カフェ・ツィマーマン、ヴェルサイユ・バロック音楽センター合唱団、Alpha118)

機会:教授就任祝賀
初演:1726年12月半ば、ライプツィヒ
歌詞:作者不詳(H. G. シュルハッファー?)
編成:ソプラノ、アルト、テノール、バス、合唱;トランペット3、ティンパニ、フラウト・トラヴェルソ2、オーボエ2、オーボエ・ダモーレ、オーボエ・ダ・カッチャ、弦合奏、通奏低音
基本資料:自筆総譜、オリジナルパート譜
楽曲構成:
第1曲:合唱、トランペット3、ティンパニ、フラウト・トラヴェルソ2、オーボエ・ダモーレ、弦合奏、通奏低音(ニ長調、6/8)
第2曲:レチタティーヴォ(テノール:勤勉)、通奏低音
第3曲:アリア(テノール)、弦合奏、通奏低音(ロ短調、2/2)
第4曲:レイチタティーヴォ(ソプラノ、バス)通奏低音
第5曲:二重唱(ソプラノ、バス)、通奏低音(ニ長調、2/2)
第5曲a:器楽リトルネッロ、トランペット2、オーボエ・ダモーレ2、オーボエ・ダ・カッチャ、弦合奏、通奏低音(ニ長調、2/2)
第6曲:レチタティーヴォ(アルト)、通奏低音
第7曲:アリア(アルト)、フラウト・トラヴェルソ、弦合奏、通奏低音(ト長調、3/4)
第8曲:レチタティーヴォ(ソプラノ、アルト、テノール、バス)、オーボエ2、オーボエ・ダ・カッチャ、弦合奏、通奏低音
第9曲:合唱、トランペット3、ティンパニ、フラウト・トラヴェルソ2、オーボエ2、オーボエ・ダ・カッチャ、弦合奏、通奏低音

ライプツィヒ大学の法学博士であるゴットリープ・コルテの教授就任祝賀用。コルテを慕う裕福な学生の依頼で作曲されたとされています。
曲は、「幸福(ソプラノ)」「感謝(アルト)」「勤勉(テノール)」「名誉(バス)」という「寓意的人物」を中心に繰り広げらます。それぞれが学問を志す者への教訓を述べ、対話し、新教授の学識と栄誉を讃えるという形式になっています。(バッハ事典(東京書籍))

第1曲目は、ブランデンブルク協奏曲第1番(BWV1046)の第3楽章の改作。
祝賀用ということで、晴れやかな曲調です。

BWV30a 楽しきヴィーダーアウよ」で紹介したカフェ・ツィマーマンとレオンハルト氏による世俗カンタータ。

演奏:
グスタフ・レオンハルト指揮
カフェ・ツィマーマン
ヴェルサイユ・バロック音楽センター合唱団(合唱式:オリヴィエ・シェネーベリ)
ソプラノ:モニカ・フリンマー
カウンターテナー:ロビン・ブレイズ
テノール:マルクス・シェファー
バス:ステファン・マクレオー

録音:
2,007年5月、サン=ミシェル修道院(北東フランス・エーヌ県)

BWV208 楽しき狩こそわが悦び (狩りのカンタータ)

2008年03月30日

「バッハ:狩りのカンタータ&農民カンタータ」(アーノンクール、TELDEC、WP-21142)

機会:ザクセン=ヴァイセンフェルス公クリスティアンの誕生日祝賀
初演:1713年2月27日、ヴァイセンフェルス(1712年の新説有り)
再演:恐らく1716年4月19日
歌詞:フランク1716
編成:ソプラノ(ディアナ)、ソプラノ(パレス)、テノール(エンデュミオン)、バス(パン)、合唱、ホルン2、リコーダー2、オーボエ2、オーボエ・ダ・カッチャ、ファゴット、弦合奏、通奏低音
基本資料:自筆総譜
楽章構成:
第1曲:レチタティーヴォ(ソプラノ、通奏低音)
第2曲:アリア(ソプラノ、ホルン2、通奏低音、ヘ長調、6/8)
第3曲:レチタティーヴォ(テノール、通奏低音)
第4曲:アリア(テノール、通奏低音、ニ短調、4/4)
第5曲:レチタティーヴォ(ソプラノ、テノール、通奏低音)
第6曲:レチタティーヴォ(バス、通奏低音)
第7曲:アリア(バス、オーボエ2、オーボエ・ダ・カッチャ、通奏低音、ハ長調、4/4)
第8曲:レチタティーヴォ(ソプラノ、通奏低音)
第9曲:アリア(ソプラノ、リコーダー2、通奏低音、変ロ長調、4/4)
第10曲:レチタティーヴォ(ソプラノ、通奏低音)
第11曲:合唱(四重唱、ホルン2、オーボエ2、オーボエ・ダ・カッチャ、弦合奏、通奏低音、ヘ長調、4/4)
第12曲:二重唱(ソプラノ、テノール、ヴァイオリン・ソロ、通奏低音、ヘ長調、3/4)
第13曲:アリア(ソプラノ、通奏低音、ピウ・プレスト、ヘ長調、4/4)
第14曲:アリア(バス、通奏低音、ヘ長調、3/8)
第15曲:合唱(ホルン2、オーボエ2、オーボエ・ダ・カッチャ、弦合奏、通奏低音、ヘ長調、3/8)

ザクセン=ヴァイセンフェルス公クリスティアンの誕生日を祝うために書かれた作品。現存するバッハの最古の世俗カンタータ。作風はオペラ風(その要素が多い)で、オペラの盛んなヴァイセンフェルスの土地柄ゆえとも言われています。

初演の際には、BWV1046aが導入曲として用いられたとされています。第13曲の通奏低音主題に基づく曲がBWV1040。

1742年8月3日に、ザクセン選帝候アウグスト2世の命名日のために、改作稿(BWV208a)が演奏されています(歌詞のみ現存)。

演奏:
ソプラノ:イヴォンヌ・ケニー、アンジェラ・マリア・ブラーシ
テノール:クルト・エクヴィルツ
バス:ローベルト・ホル
ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
指揮:ニコラウス・アーノンクール

BWV30a 楽しきヴィーダーアウよ

2008年02月17日
WeltlicheKantatenLeonhardt.jpg

「J. S. バッハ いとも豪奢なる世俗カンタータ2編」(グスタフ・レオンハルト指揮、カフェ・ツィマーマン、ヴェルサイユ・バロック音楽センター合唱団、Alpha118)

機会:表敬
初演:1737年9月28日、ヴィーダーアウ
歌詞:Ch. F. ヘンリーツィ(ピガンダー)
編成:ソプラノ、アルト、テノール、バス、合唱;トランペット3、ティンパニ、フラウト・トラヴェルソ2、オーボエ2、オーボエ・ダモーレ、弦合奏、通奏低音
基本資料:自筆総譜、オリジナルパート譜
楽曲構成:
第1曲:合唱、トランペット3、ティンパニ、フラウト・トラヴェルソ2、オーボエ2、弦合奏、通奏低音(ニ長調、2/4)
第2曲:レチタティーヴォ(バス:運命)と四重奏、通奏低音
第3曲:アリア(バス:運命)、弦合奏、通奏低音(ト長調、3/8)
第4曲:レチタティーヴォ(アルト:幸福)通奏低音
第5曲:アリア(アルト:幸福)、フラウト・トラヴェルソ、弦合奏、通奏低音(イ長調、2/2)
第6曲:レチタティーヴォ(バス:運命)、通奏低音
第7曲:アリア(バス:運命)、オーボエ、ヴァイオリン・コンツェルタント、弦合奏、通奏低音(ロ短調、2/4)
第8曲:レチタティーヴォ(ソプラノ:時)、通奏低音
第9曲:アリア(ソプラノ:時)、ヴァイオリン(ユニゾン)、通奏低音(アレグロ、ホ短調、9/8)
第10曲:レチタティーヴォ(テノール:エルスター川)、通奏低音
第11曲:アリア(テノール:エルスター川)、フラウト・トラヴェルソ、オボーエ・ダモーレ、弦合奏、通奏低音(ロ短調、3/4)BWV210初稿の第8曲のアリアに基づく
第12曲:レチタティーヴォとアリオーソ(ソプラノ、アルト、テノール、バス)、弦合奏、通奏低音
第13曲:合唱


1737年の夏、ヨハン・クリスチャン・フォン・ヘニッケが、ライプツィヒ近郊のヴィーダーアウの荘園領主となりました。この曲はその就任式の際に(恐らく領主館の庭園で)演奏された「表敬」音楽です。世俗カンタータとされていますが、「ドラマ・ペル・ムジカ(音楽劇)」という感じです。
「時(ソプラノ)」「幸福(アルト)」「エルスター川(テノール)」「運命(バス)」の役をそれぞれソリストに委ね、領主の得を讃えつつ、ヴィーダーアウの幸を願うというピガンダーの台本に、バッハがそれに相応しい音楽をつけています。トランペットにティンパニが活躍する華やかで躍動感に溢れる音楽劇。こうした素晴らしい音楽で表敬されるとは、すごく幸せな感じがします。

第1、3、5、7、9曲は教会カンタータBWV30に転用されています。

演奏はアルファ・レーベルに数々のバッハの作品を録音しているカフェ・ツィマーマン。若手の古楽演奏団体です。そしてそれを束ねて指揮をするのが、レオンハルト氏。かなり久しぶりの指揮ですね。このシリーズが続いてくれると嬉しいですね

演奏:
グスタフ・レオンハルト指揮
カフェ・ツィマーマン
ヴェルサイユ・バロック音楽センター合唱団(合唱式:オリヴィエ・シェネーベリ)
ソプラノ:モニカ・フリンマー
カウンターテナー:ロビン・ブレイズ
テノール:マルクス・シェファー
バス:ステファン・マクレオー

録音:
2,007年5月、サン=ミシェル修道院(北東フランス・エーヌ県)

BWV211 お静かに、しゃべらないで (コーヒー・カンタータ)

2008年01月25日

「J. S. バッハ:コーヒー、農民、結婚カンタータ」(エリー・アメリンング、ジークムント・ニムスゲルンほか、コレギウム・アウレウム合奏団、DHM、BVCD38036〜7)

成立:1734年頃、ライプツィヒ
歌詞:ピカンダー(クリスチャン・フリードリッヒ・ヘンリーツィ)
編成:ヴァイオリン、ヴィオラ、通奏低音、フラウト・トラヴェルソ
独奏者:ソプラノ(リースヘン)、テノール(語り手)、バス(シュレンドリアン)

第1曲:レチタティーヴォ(テノール)
第2曲:アリア(バス)
第3曲:レチタティーヴォ(ソプラノ、バス)
第4曲:アリア(ソプラノ)
第5曲:レチタティーヴォ(ソプラノ、バス)
第6曲:アリア(バス)
第7曲:レチタティーヴォ(ソプラノ、バス)
第8曲:アリア(ソプラノ)
第9曲:レチタティーヴォ(テノール)
第10曲:三重唱(ソプラノ、テノール、バス)

コレギウム・ムジクムにより、ツィマーマンのコーヒー店もしくは庭園で演奏された音楽劇。バッハの世俗カンタータの中でもBWV212 (農民カンタータ)とともに有名な曲。

なぜゆえにコーヒーか?
当時ライプツィヒで大流行した嗜好品の一つで、特に若い女性が飛びついたそう。この曲はそれに基づいているのか、一日中コーヒーを飲んでばかりいる娘リースヘンと、それをやめさせようとする父シュレンドリアンとのユーモアなやり取りが基本となっています。
バッハの遺品の中にコーヒー・ポットやカップがあるので、バッハも珈琲党だったと「バッハ事典」に書かれていました。

「教会カンタータ」での荘厳さとは対照的に、実にユーモアに飛んだ作品ですね。

ちなみに歌詞は、8曲目までがピカンダーで、残りがバッハによるもの。「世俗カンタータ」となっていますが、一種のオペラともとれると言われています。バッハは所謂オペラを残していませんが、この曲は一種の室内オペラとも言えるそうです。

演奏は長年ドイツ古楽を牽引してきた「コレギウム・アウレウム」によるもの。ソプラノがエリー・アメリング。コレギウム・アウレウムの演奏を、「折衷主義」と非難する記事を見かけますが、わたくしは大好きです。ゆったりとしてずしっと重い演奏。今回は紹介しませんが、レオンハルトを迎えて演奏した「ブランデンブルク協奏曲」などは実に素晴らしいです。
この団体は、フッガー城の糸杉の間で録音するのが常套句でした。

ちなみにこのCDは2枚組で、このカンタータの他に、農民カンタータ(BWV212)、結婚カンタータ(BWV202)も含まれます。

録音:1964年、フッガー城、糸杉の間(キルヒハイム)