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BWV599 いざ来ませ、異邦人の救い主

2010年02月22日

「バッハ:オルガン作品全集」(トン・コープマン、TELDEC、WPCS11446/61)

成立;1713〜16年、ヴァイマール。BWV620,631は1730年代以降(ライプツィヒ時代)の改訂。BWV613は1740年頃の新作
基本資料;自筆譜
待降節用。イ短調、4/4

16分音符の下行音型によって、救い主の来臨を表現する。原コラール=BWV61
バッハ事典(東京書籍)

この曲集の冒頭を飾る1曲。ゆったりとしたテンポの中、静かに曲が進みます

*オルガン小曲集について;
今日から「オルガン小曲集(Orgelbüchlein)」を聴いていきます。以下はバッハ事典(東京書籍)からの引用となります。

ヴァイマル時代に編まれたコラール・プレリュード集。具体的な作曲の時期をめぐってはさまざまな説があるが、現在一般には、1713年の待降節の頃に楽譜帳への記入が始まったとされる。その時期、および個々の楽曲の様式から推して、ハレ聖マリア教会オルガニストへの職の応募が、創作・編纂の直接的な動機だったらしい。
 92葉からなるバッハ自筆の楽譜帳には、待降節、クリスマス、新年、受難節、復活節というように、教会歴に沿って、コラールの題名が記入されている(後半は特定の祝日にとらわれない、種々の内容のコラール)。このことから、周年用コラール・プレリュード集を作成しようとの意図があったことがうかがわれる。しかし音楽が完全な形で記されているのは45曲(異稿を除く)のみで、他は空白のまま放置された。

この曲集ですが、楽譜帳のタイトルに、

オルガン小曲集。ここには初歩のオルガニストが、コラールをさまざまな仕方で展開するための手引き、さらにペダル演奏を習得するための手引きがある。この中に収められたコラールでは、ペダルが純オブリガート風に〔独立して〕扱われているからである。いと高きところ神にのみ栄光あれ。アンハルト・ケーテン領主陛下の現宮廷楽長、ヨーハン・セバスチャン・バッハ作曲。

と書かれており、教育的な役割があったようです(《バッハ事典(東京書籍)》では、定旋律を用いた作曲への手引きとペダル奏法の手引きの二つを挙げています)。《インヴェンションとシンフォニア》と同じように、フリーデマンがその対象であったのでしょうね。

この曲集は様々な人からの評価が高いようで、

かつてシュヴァイツァーは、この曲集を「音楽史における最大の出来事のひとつ」と呼んだ。またアルフケンは、これを修辞学的手法を駆使して神学的内容を掘り下げた、1冊の「説教小冊子」(プレーディヒトビューヒライン)であるとしている。
バッハ事典(東京書籍)

と書かれています


使用楽器:オットーボレイン修道院、「三位一体」オルガン、カルル・ヨーゼフ・リエップ政策、1754〜66年

BWV560 プレリュードとフーガ 変ロ長調(8つの小プレリュードとフーガ)

2009年11月23日

「Bach Organ Works Vol. 20」(Gerhard Weinberger, cpo, 777 212-2)

基本資料;J. Ch. G. バッハによるとされる筆写譜
構成;変ロ長調、プレリュード(4/4)、フーガ(3/4)

毎週少しずつ聴いてきた『8つの小プレリュードとフーガ』の最後の曲、8曲目です。

プレリュードはトッカータ風。フーガは、ややぎこちない主題ながらも、充実した展開を見せる。
バッハ事典(東京書籍)

ずっしりとしたプレリュード。オルガンらしい1曲です。力強さに溢れています。引用には「ぎこちない」とありますが、プレリュードを引き継ぐ「力強さ」があります

演奏;Gerhard Weinberger
使用楽器;Carl Chiristian Hofmann Organ, 1770, Marienkirche Mechterstädt

BWV559 プレリュードとフーガ イ短調(8つの小プレリュードとフーガ)

2009年11月22日

「Bach Organ Works Vol. 20」(Gerhard Weinberger, cpo, 777 212-2)

基本資料;J. Ch. G. バッハによるとされる筆写譜
構成;イ短調、プレリュード(4/4)、フーガ(6/8)

8つの小プレリュードとフーガの7曲目

プレリュードは、さしずめ小トッカータ。フーガはジーグ風。
バッハ事典(東京書籍)

引用にあるように、プレリュードは「トッカータ風」です。比較的動きが活発です

演奏;Gerhard Weinberger
使用楽器;Carl Chiristian Hofmann Organ, 1770, Marienkirche Mechterstädt

BWV558 プレリュードとフーガ ト短調(8つの小プレリュードとフーガ)

2009年11月21日

「Bach Organ Works Vol. 20」(Gerhard Weinberger, cpo, 777 212-2)

基本資料;J. Ch. G. バッハによるとされる筆写譜
構成;ト短調、プレリュード(3/2)、フーガ(4/4)

8つの小プレリュードとフーガの6曲目

和弦的で穏やかなプレリュードと、活発なフーガ。
バッハ事典(東京書籍)

プレリュードはゆったりとしたテンポで進みます。右手の動きがやや活発です。フーガはプレリュードよりはテンポアップします。一つの曲というよりは、独立した2曲という感じを受けます

演奏;Gerhard Weinberger
使用楽器;Carl Chiristian Hofmann Organ, 1770, Marienkirche Mechterstädt

BWV557 プレリュードとフーガ ト長調(8つの小プレリュードとフーガ)

2009年11月09日

「Bach Organ Works Vol. 20」(Gerhard Weinberger, cpo, 777 212-2)

基本資料;J. Ch. G. バッハによるとされる筆写譜
構成;ト長調、プレリュード(4/4)、フーガ(4/4)

8つの小プレリュードとフーガの5曲目

プレリュードは、厚い響きのグラーヴェと、即興風のアレグロからなる。フーガはシンコペーション主題により、快活。
バッハ事典(東京書籍)

分厚い和音が印象的です。早めのテンポで、引用にあるように快活です

演奏;Gerhard Weinberger
使用楽器;Carl Chiristian Hofmann Organ, 1770, Marienkirche Mechterstädt

BWV556 プレリュードとフーガ ヘ長調(8つの小プレリュードとフーガ)

2009年11月06日

「Bach Organ Works Vol. 20」(Gerhard Weinberger, cpo, 777 212-2)

基本資料;J. Ch. G. バッハによるとされる筆写譜
構成;ヘ長調、プレリュード(3/8)、フーガ(4/4)

8つの小プレリュードとフーガの4曲目

プレリュードは軽快な舞曲調。とりわけ、3連音符のリズムが印象深い。フーガの主題はトリル風。
バッハ事典(東京書籍)

明るい曲調が印象的です。引用にあるように3連音符のリズムが特徴的です

演奏;Gerhard Weinberger
使用楽器;Carl Chiristian Hofmann Organ, 1770, Marienkirche Mechterstädt

BWV555 プレリュードとフーガ ホ短調(8つの小プレリュードとフーガ)

2009年10月30日

「Bach Organ Works Vol. 20」(Gerhard Weinberger, cpo, 777 212-2)

基本資料;J. Ch. G. バッハによるとされる筆写譜
構成;ホ短調、プレリュード(4/4)、フーガ(3/4)

8つの小プレリュードとフーガの3曲目

和声的で荘重な面持ちのプレリュードと、息の長い、半音階的な主題によるフーガ
バッハ事典(東京書籍)

曲目とは異なり、テンポがかなりゆったりとなっています。プレリュードは引用にあるように和声がうまく使われています。フーガは比較的簡素な構成をとっています。途中から引用にある、半音階的なフレーズが現れます

演奏;Gerhard Weinberger
使用楽器;Carl Chiristian Hofmann Organ, 1770, Marienkirche Mechterstädt

BWV554 プレリュードとフーガ ニ短調(8つの小プレリュードとフーガ)

2009年10月23日

「Bach Organ Works Vol. 20」(Gerhard Weinberger, cpo, 777 212-2)

基本資料;J. Ch. G. バッハによるとされる筆写譜
構成;ニ短調、プレリュード(4/4)、フーガ(4/4)

8つの小プレリュードとフーガの2曲目

16分音符の上・下行音型、そして8分音符の和音の際立つプレリュードと、オクターヴを広く使った主題によるフーガ
バッハ事典(東京書籍)

動きが活発で、その中に和音がたくさん現れます。フーガは音程差がかなり出てきます

演奏;Gerhard Weinberger
使用楽器;Carl Chiristian Hofmann Organ, 1770, Marienkirche Mechterstädt

BWV561 ファンタジーとフーガ イ短調(偽作?)

2009年10月17日

「バッハ:オルガン作品全集」(トン・コープマン、TELDEC、WPCS11446/61)

基本資料;19世紀前半の筆写譜
構成;イ短調、ファンタジー(4/4)、フーガ(4/4)

なかなか捨てがたい、華やかな魅力をもった作品だが、偽作という見解もある。手鍵盤の技巧的なパッセージを主体とするファンタジー(4/4)が、活発なフーガ(4/4)を取り囲む。ペダル・チェンバロ用の曲ともいわれる。

神秘的な曲調が印象的です。引用にあるように、かなりの技巧を必要とする印象があります

使用楽器:オランダ、フローニンゲン、マルティン教会、アルプ・シュニットガー制作、1691-92年

BVW553 プレリュードとフーガ ハ長調(8つの小プレリュードとフーガ)

2009年10月16日

「Bach Organ Works Vol. 20」(Gerhard Weinberger, cpo, 777 212-2)

基本資料;J. Ch. G. バッハによるとされる筆写譜
構成;ハ長調、プレリュード(4/4)、フーガ(4/4)

今日から「8つの小プレリュードとフーガ」と呼ばれる作品群を聴いてゆきます。

資料(バッハの死後に作成された筆写譜)と様式、いずれの面からも、バッハの作品であることはきわめて疑わしい。息子や弟子たちの習作であるとしても、作者は特定できないのが現状である。いずれにせよ、コンパクトかつ平明に書かれた作品群で、オルガン入門者にとっては格好の練習曲となっている。
バッハ事典(東京書籍)

力強い1曲。《バッハ事典(東京書籍)》には、「プレリュードはヴィヴァルディの協奏曲を思わせる」と書かれていますが、まさに協奏曲的な感じを受けます。明るく変化に富み、動きが活発です。フーガもその活発な動きを継続しています

演奏;Gerhard Weinberger
使用楽器;Carl Chiristian Hofmann Organ, 1770, Marienkirche Mechterstädt

BWV551 プレリュードとフーガ イ短調

2009年10月10日

「バッハ:オルガン作品全集」(トン・コープマン、TELDEC、WPCS11446/61)

基本資料;J. リンクによる筆写譜

北ドイツ・オルガン楽派(特にブクステフーデ)の影響が著しい作品で、おそらくリューネブルク、ないしアルンシュタット時代の初期作と見られる。全体は5つの部分(即興風ーフーガー即興風ーフーガー即興風)から構成され、第4部は二重フーガとなる。
バッハ事典(東京書籍)

激しい動きが印象的な1曲。引用にある通り、北ドイツ楽派的な楽曲。バッハが思うがままに演奏した、という感じがあります

使用楽器:オランダ、フローニンゲン、マルティン教会、アルプ・シュニットガー制作、1691-92年

BWV547 プレリュードとフーガ ハ長調

2009年04月04日

「バッハ:オルガン作品集」(グスタフ・レオンハルト、SONY、SRCR 2120〜1)

成立:1744年頃、ライプツィヒ
基本資料:J. P. ケルナーによる筆写譜
ハ短調
プレリュード;9/8
フーガ;2/2

オルガンの音域全体を完全に支配して築き上げらる、いかにもバッハらしい壮大な作品。

プレリュードは、3連で音が階段を上るように上がって行きます。これとともに、シチリアーナのリズムで下降するオスティナート風のペダル音型が組み合わされています。最終部分には特徴的に不協和音が使われています。どこか協奏曲のような感じを受けます。
フーガは、わずか1小節で主題を導きます。プレリュードとはテンポが変わり、ゆったりと曲は進行しますが、テーマが絶えずストレッタで扱われ、50回以上登場します。プレリュードと同じく、最後に不協和音がうまく用いれています。この不協和音を経て、最後はオルゲルプンクト上のコーダで曲が終わります。

作曲時期ですが、

バッハが残したオルガン用の「前奏曲(又はトッカータ、幻想曲)とフーガ」には、実際は3部分、5部構成のものも多いが、この曲は文字通り一対の「前奏曲」と「フーガ」であり、均整のとれた内容と、緻密に練り上げられた作曲手法から、ライプツィヒの聖トーマス教会カントールをしていた円熟期の作品と見られる。
「CDの解説」より

とされているものの、

ライプツィヒ時代後期のものと推測される作品(ただし1719年頃の作とする説もある)。
バッハ事典(東京書籍)

ということです。

私的なことですが、本日は誕生日。素直に祝えなくなっている年齢ですが、哀しんでばかりもいられないので、今日は最も好きな演奏家、レオンハルトによる名演を選びました

演奏:グスタフ・レオンハルト
使用楽器:アムステルダム、ヴァールセ教会、クリスティアーン=ミューラー歴史的オルガン 1733/34年
録音:1972年1月、1973年3月

BWV546 プレリュードとフーガ ハ短調

2009年02月20日

「バッハ:オルガン作品全集」(トン・コープマン、TELDEC、WPCS11446/61)

成立:プレリュード;1730年頃、ライプツィヒ。フーガ;1715年頃、ヴァイマル
基本資料:J. P. ケルナーによる筆写譜
構成:
ハ短調、プレリュード(2/2)、フーガ(2/2)

ライプツィヒ時代中期のプレリュードと、ヴァイマル時代のフーガを合わせた作品(同時代のある手稿譜では、プレリュードの位置にBWV562のファンタジーが置かれている)。
バッハ事典(東京書籍)

プレリュードは協奏曲風。重厚な和音が全体に響き渡ります。《バッハ事典(東京書籍)》によれば、プレリュードは大きく3部から成るとのこと。ゆったりとした雰囲気で始まるフーガは5声の見事なポリフォニー。プレリュードからフーガへの以降の部分も、ぞっとするほど美しいですね。いかにもバッハらしい大作で、オルガンを熟知していたことを伺わせる見事な作品


使用楽器:アムステルダム、フランス改革派教会、クリスティアン・ミューラー制作、1733〜34年

BWV544 プレリュードとフーガ ロ短調

2009年01月30日

「バッハ:オルガン作品全集」(トン・コープマン、TELDEC、WPCS11446/61)

成立:1727〜31年頃、ライプツィヒ
基本資料:自筆譜
構成:
ロ短調、プレリュード(6/8)、フーガ(4/4)

ライプツィヒ時代の円熟期に書き下ろされた、数少ないオルガン自由曲のひとつ。自筆譜で伝えられており、そこから、1727〜31年に成立したことがわかる(ただし、ヴァイマル時代の初期稿が存在したとの見方もある)。おそらくドレースデンあたりのオルガン演奏会で披露されたのだろう。
バッハ事典(東京書籍)

いかにもバッハ的な力強く、迫力に満ちたオルガンの大曲。プレリュードは、7部から成る協奏曲風の構成で、印象的な旋律が上ったり、下ったりと自由に動き回ります。フーガは一転してテンポを落としますが、ペダルの低音が動き回り、その上に序々に様々な旋律が動き始めます。ここでも音の様々な上下が見られます。かなり卓越した演奏力が必要とされる感じがしますが、ただの技巧的なだけの曲ではなく、旋律の美しさは見事です

使用楽器:オランダ、マーススライス大教会、ルドルフ・ガレルス制作、1729〜32年

BWV543 プレリュードとフーガ イ短調

2009年01月19日

「バッハ:オルガン作品全集」(トン・コープマン、TELDEC、WPCS11446/61)

成立:1730年頃、ライプツィヒ(最終稿)
基本資料:18世紀後半の筆写譜
構成:
イ短調、プレリュード(4/4)、フーガ(6/8)

オルガンにおける「線の研究」というべき作品。情熱的なプレリュード、フーガのいずれにおいても、16分音符の動きの中で、なめらかな線が描き出される。ライプツィヒ時代にまとめられた作だが、プレリュードには現行のものより短い稿(BWV543/1a)が現存。これはおそらくヴァイマル時代のものと思われる。また、フーガ(末尾はトッカータ風)はクラヴィーア用フーガBWV944の改作と見なすこともでき、オルガン稿はケーテン時代に成立したと考えられる。
バッハ事典(東京書籍)

エネルギーに満ちあふれた作品。いかにもバッハらしいオルガンの大作。複雑な和音が連続していますが、引用にあるように、その中に「線」があって、その旋律が実に美しく全体を支配しています

使用楽器:オランダ、マーススライス大教会、ルドルフ・ガレルス制作、1729〜32年

BWV541 プレリュードとフーガ ト長調

2008年11月22日

「バッハ:オルガン作品全集」(トン・コープマン、TELDEC、WPCS11446/61)

成立:1714年頃、ヴァイマール?
基本資料:自筆譜、J. P. ケルナーによる筆写譜
構成:
ト長調、プレリュード(ヴィヴァーチェ、3/4)、フーガ(4/4)

バッハの個別的なオルガン曲では珍しく、自筆譜で伝えられる。これは1733年の清浄譜だが、成立自体はヴァイマル時代後期である可能性が高い。プレリュードでは、分散和音と走句による活発な音型が、多声の豊かな響きを背景に動きまわる。フーガの主題はヴィヴァルディ(作品3−11)によるものといわれ、カンタータ第21番にも姿を見せる。なお、J. P. ケルナーの筆写譜(失われた初稿に基づく)には、《ソナタ ホ短調》BWV528の第3楽章の13小節が記され、抹消されている。このことから、バッハは当初、3楽章の作品を予定していたと考えれれる。
バッハ事典(東京書籍)

かなり動きの激しいプレリュードで、音の洪水のような曲。フーガはゆったりとした親しみやすい旋律で始まり、テンポを上げていきます。この部分もかなり動きが激しく、バッハ自身がこの曲の弾いたら一体どういう感じなのか?と興味が出てきます。オルガンの名手で名を馳せたバッハですから、きっと驚かされることでしょうね

使用楽器:アムステルダム、フランス改革派教会、クリスティアン・ミュラー制作、1733〜34年

BWV540 トッカータとフーガ ヘ長調

2008年11月15日

「バッハ:オルガン作品全集」(トン・コープマン、TELDEC、WPCS11446/61)

成立:トッカータ;1712年〜17年(ヴァイマール?)、フーガ;1717〜23年(ケーテン?)
基本資料:クレープス父子による筆写譜
構成:
ヘ長調、トッカータ(3/8)、フーガ(2/2)

極めて壮大なオルガン曲。バッハのオルガンへの思いを一気に詰め込んだ様な曲です。この曲ですが、一度に作曲されたものではなく、トッカータとフーガは別の時期に作曲されたとのこと。

トッカータとフーガの成立時期は別々で、のちに1曲にまとめられたものと考えられる。トッカータはヴァイセンベルクのアウグストゥスブルクのオルガンのために書かれたと推測されている。
バッハ事典(東京書籍)

プレリュードは同じ低音がずっと成り続け、その上でカノンが繰り広げられます。極めて力強く、スケールの大きな作品となっています。後半のフーガは、二重フーガです

使用楽器:ハンブルク、聖ヤコビ教会、アルプ・シュニットガー制作、1689〜93年

BWV539 プレリュードとフーガ ニ短調

2008年10月31日

「バッハ:オルガン曲集 第3巻」(ロレンツォ・ギエルミ、DHM BVCD-38115)

成立:1720年以降
基本資料:後世の筆写譜

《無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ト長調》BWV1001のフーガの編曲に、手鍵盤のみによるプレリュード(4/4)を加えたもの。原曲のもつ潜在的ポリフォニーが明確に顕在化されている。ただし、果たしてバッハ自身の手による編曲かどうか定かではない。また、プレリュードとフーガの組み合わせがバッハ自身に帰せられるかどうかも不明。
バッハ事典(東京書籍)

フーガは有名な部分ですが、それに対してプレリュードは短く、手鍵盤のみであっさりと終わってしまいます。この点について、CDの解説でも、

前奏曲は控え目な短い手鍵盤曲で、フーガに対して物足りない。何故バッハは原曲の壮大で深い感動に溢れた前奏曲をオルガンに改編しなかったのだろうか。理解に苦しむ問題である。

と述べています。たしかに、フーガに対して、プレリュードには何か物足りなさを感じます。それでも後半のフーガがやはり見事で、いかにもバッハ的なフーガが展開されていきます

演奏:ロレンツォ・ギエルミ
使用楽器:ミラノ聖シンプリチアーノ教会バジリカのアーレント=オルガン(1991年)
録音:1992年5月20、21日、ミラノ、聖シンプリチアーノ教会(イタリア)

BWV589 アラ・ブレーヴェ ニ長調

2008年10月25日

「バッハ:オルガン作品全集」(トン・コープマン、TELDEC、WPCS11446/61)

成立:1703〜07年、アルンシュタット?
基本資料:18世紀後半の筆写譜
構成:
ニ長調、2/2

イタリアのモデル(フレスコバルディ、あるいはコレッリ?)による、古様式ポリフォニーの作品。
バッハ事典(東京書籍)

アルト声部が主題のフーガ(BWV580)も伝えられています

使用楽器:アムステルダム、フランス改革派教会、クリスティアン・ミュラー制作、1733-34年

BWV538 トッカータとフーガ ニ短調(ドリア調)

2008年10月24日

「バッハ:オルガン作品全集」(トン・コープマン、TELDEC、WPCS11446/61)

成立:1708〜17年、ヴァイマール
基本資料:J. G. ヴァルターによる筆写譜
構成:
ニ短調、トッカータ(4/4)、フーガ(2/2)

ニ短調を主調としながらも、調号なしで記譜されているため、さらに同じ調の有名な《トッカータとフーガ》BWV565と区別するために、「ドリア調」(ニ音を主音とする教会旋法)と呼ばれる。しかし、調記号を表示する際にフラットが一つ少ないといういわゆる「ドリア記譜法」にゆるものであって、実際にはドリア調ではない。
バッハ事典(東京書籍)

かなり動きの激しいプレリュードで、スケールの大きさが特徴的。続くフーガは一転して、のどかな雰囲気へと変ります。この主題は、カンタータ第152番の導入部に基づく(バッハ事典(東京書籍))とされています

使用楽器:ハンブルク、聖ヤコビ教会、アルプ・シュニットガー制作、1689-93年

BWV537 ファンタジーとフーガ ハ短調

2008年10月17日

「バッハ:オルガン曲集 第5巻」(ロレンツォ・ギエルミ、DHM、BVCD-38117)

成立:1712〜17年、ヴァイマール
基本資料:クレープス父子による筆写譜
構成:
1:ファンタジー、6/4
2:フーガ、2/2

悲痛、高貴な気分をたたえた作品で、ヴァイマル時代後期に顕著なイタリア風「歌唱的ポリフォニー」(H. ベッセラー)を繰り広げる。
バッハ事典(東京書籍)

ロレンツォ・ギエルミによれば、この曲の筆写譜は、1751年と記されたものしか存在せず、クレープスの父がファンタジーとフーガの最初の89小節まで、残りの部分がその息子によるもの。フーガの最後のところで、テーマの提示部が風変わりに反復されているが、オーストラリアの音楽学者ジョン・オドネルがこの点に着目。息子が、父が途中で止めた筆写譜を、他の楽譜から写して完結させたのではなく、もともと未完のこの曲の最後を自分で作曲して完結したに違いないと推測している。若いクレープスにバッハほどの力量があるわけではなく、彼は「フーガ」としては異例の「ダ・カーポ」のアイデアを用いて提示部を反復することで切り抜けた。フーガとしては多少の弱さがあるが、この曲は未完の作品として世に埋もれてしまわずに、今日まで生き残った、とも推測される、としています

全体的にどっしりとした感じの曲です

演奏:ロレンツォ・ギエルミ
使用楽器:ミラノ聖シンプリチアーノ教会バジリカのアーレント=オルガン(1991年)
録音:1993年10月16-17日、19日、ミラノ、聖シンプリチアーノ教会(イタリア)

BWV536 プレリュードとフーガ イ長調

2008年10月10日

「バッハ:オルガン作品全集」(トン・コープマン、TELDEC、WPCS11446/61)

成立:1715〜17年、ヴァイマール?
基本資料:J. P. ケルナーによる筆写譜
構成:
イ長調、プレリュード(4/4)、フーガ(3/4)

ヴァイマール時代後期の作品とされています。

2種類の稿で伝えられるが、別稿(BWV536a)は、他者による書き換えらしい。
バッハ事典(東京書籍)

かなり動きの激しいプレリュードで、スケールの大きさが特徴的。続くフーガは一転して、のどかな雰囲気へと変ります。この主題は、カンタータ第152番の導入部に基づく(バッハ事典(東京書籍))とされています

使用楽器:オランダ、フローニンゲン、マルティン教会、アルプ・シュニットガー制作、1691-92年

BWV535 プレリュードとフーガ ト短調

2008年10月03日

「バッハ:オルガン作品全集」(トン・コープマン、TELDEC、WPCS11446/61)

成立:1708〜17年、ヴァイマール。あるいは1717年以後
基本資料:同時代の筆写譜(バッハ自身による書き込みあり)
構成:
ト短調、プレリュード(4/4)、フーガ(アレグロ、4/4)

北ドイツ楽派の影響を色濃くとどめた作品。プレリュード(4/4)は、明確な3部構成をとる。フーガ(アレグロ、4/4)は、ブクステフーデ流の同音反復を特徴とした主題(すでにプレリュードに出てきた旋律)に基づいて展開され、最後に再び即興的なパッセージが現れる。『メラー手稿集』に記された自筆の初稿(BWV535a:フーガは未完)も現存
バッハ事典(東京書籍)

すまじいパッセージのオンパレードで、若き日のバッハのオルガンへの情熱を強く感じる作品。生前は「オルガンの名手」として有名だったバッハですが、それを感じさせる作品です

使用楽器:アムステルダム、フランス改革派教会、クリスティアン・ミュラー制作、1733〜34年

BWV577 フーガ ト短調 (偽作?)

2008年09月26日

「J. S. Bach・Organ Works Vol. 9」(Gerhard Weinberger, cpo 999 755-2)

基本資料:18世紀後半の筆写譜
ト短調、12/8

ジーグのリズムによる快活なフーガで、手鍵盤の交替によるエコー効果をまじえて演奏される。ケラーは「アルンシュタット時代の卓抜な習作」と賞賛しているが、現在一般には偽作とされる
バッハ事典(東京書籍)

踊り跳ねるような感じの明るい曲です。両手の旋律が呼応する形で現れます

演奏:Gerhard Weinberger
使用楽器:Christoph Thielemann organ in Trinity Church in Gräfenhain, built 1728-31
Tonhöhe / Pitch : gis' = 447 Hz

BWV566 プレリュードとフーガ ハ長調

2008年09月19日


「J. S. Bach・Organ Works Vol. 12」(Gerhard Weinberger, cpo 999 866-2)

成立:1706年頃、アルンシュタット
基本資料:J. T. クレープスによるハ長調の筆写譜、J. P. ケルナーによるハ長調の筆写譜、18世紀後半の筆写譜(ホ長調)

北ドイツ風の並列構成による作品で、プレリュード(4/4)ーフーガ(4/4)ープレリュード(4/4)ーフーガ(3/4)の順。成立時にはホ長調をとっていたが、ヴァイマル時代にハ長調稿(ペダル演奏とピッチの困難を解消するため?)が作成されたらしい。
バッハ事典(東京書籍)

壮大なスケールで、迫力のある作品です。ペダルと左手の担う低音が全体を支配しています。若き日のバッハのオルガンへの情熱を感じる作品。ここではハ長調で演奏されています


演奏:Gerhard Weinberger
使用楽器:Heinrich Gottfried Trost Organ, St. Walpurgis Großengottern (Thüringen), built 1712-16
a' = 464 Hz, A. Werckmeister

BWV525 トリオ・ソナタ 第1番 変ホ長調

2008年09月12日

「バッハ:オルガン作品全集」(トン・コープマン、TELDEC、WPCS11446/61)

成立:1713〜14年、ヴァイマール
基本資料:J. G. プレラーによる筆写譜
構成;
第1楽章:(テンポ指定なし)、2/2
第2楽章:アダージョ、ハ短調、12/8
第3楽章:アレグロ、3/4

第1楽章はリトルネッロ形式に準ずるが、冒頭に出る分散和音音型が全体を支配する。ハ短調に転じる第2楽章はシチリアーノ風。2部分形式をとり、前半と後半がそれぞれ反復演奏される。第3楽章の主題は跳躍音型と流麗な16分音符モティーフからなる。この楽章もまた、前・後半を反復する2部分形式(各部分は同じ小節数)によっている。
バッハ事典(東京書籍)

とても親しみやすい旋律から成る楽曲。思わず口ずさみたくなる第1楽章。第2楽章はハ短調となりますが、しっとりとした「憂い」を感じます。第3楽章はまた第1楽章同様に、口ずさみたくなるようなとても親しみやすい旋律からなります。ジュリアン・ブリームがリュート用に編曲していますね

使用楽器:ハンブルク、聖ヤコビ教会、アルプ・シュニットガー制作、1689〜93年

BWV526 トリオ・ソナタ 第2番 ハ短調

2008年09月05日

「バッハ:オルガン作品全集」(トン・コープマン、TELDEC、WPCS11446/61)

成立:1713〜14年、ヴァイマール
基本資料:J. G. プレラーによる筆写譜
構成;
第1楽章:ヴィヴァーチェ、2/2
第2楽章:ラルゴ、変ホ長調、3/4
第3楽章:アレグロ、2/2

堂々たる曲想と、協奏曲風の整然とした構成を示す。第1楽章は明快なリトルネッロ形式によっており、上2声の平行進行とバスのオクターブ下行がトゥッティ主題を形成する。第2楽章では、息の長い主題が16分音符の対旋律に彩られる。フィナーレは、リトルネッロ形式にフーガを組み込んだもの。
バッハ事典(東京書籍)

他のトリオ・ソナタは比較的親しみやすい印象を受けますが、第1楽章はかなり堂々とした重厚な旋律が出てきます。全体を通して、「威風堂々」とした感じを受けます

使用楽器:ハンブルク、聖ヤコビ教会、アルプ・シュニットガー制作、1689〜93年

BWV527 トリオ・ソナタ 第3番 ニ短調

2008年08月29日

「バッハ:オルガン曲集 第5巻」(ロレンツォ・ギエルミ、DHM、BVCD-38117)

成立:1730年頃(最終稿)、ライプツィヒ
基本資料:自筆譜、フリーデマン及びマクダレーナによる筆写譜
構成:
1:アンダンテ、2/4
2:アダージョ・エ・ドルチェ、ヘ長調、 4/4
3:ヴィヴァーチェ、3/8

多彩なリズムと優美な曲想をもつ(バッハ事典(東京書籍))、と書かれています。

第1楽章:シンコペーションのリズムが主題となり、ABA形式をとる3部構成。初稿があります
第2楽章:後にBWV1044 (三重協奏曲 イ短調)に転用
第3楽章:フーガ風主題に3連音符モティーフがからんでいきます

とても親しみやすい旋律が、全楽章にわたって出てきます。オルガン曲ですが、どこか協奏曲をイメージします

演奏:ロレンツォ・ギエルミ
使用楽器:ミラノ聖シンプリチアーノ教会バジリカのアーレント=オルガン(1991年)
録音:1993年10月16-17日、19日、ミラノ、聖シンプリチアーノ教会(イタリア)

BWV528 トリオ・ソナタ 第4番 ホ短調

2008年08月23日

「バッハ:オルガン曲集 第5巻」(ロレンツォ・ギエルミ、DHM、BVCD-38117)

成立:1730年頃(最終稿)、ライプツィヒ
基本資料:自筆譜、フリーデマン及びマクダレーナによる筆写譜
構成:
1:アダージョ 4/4ーヴィヴァーチェ 3/4
2:アンダンテ,ロ短調  4/4
3:ウン・ポコ・アレグロ 3/8

6曲のトリオ.ソナタのうち、唯一アダージョの序奏を持つ教会ソナタ風の楽章構成から成っています。この第1楽章は、教会カンタータBWV76第2部のシンフォニアと同一。
第3楽章は、BWV541(プレリュードとフーガ ト長調)の中間楽章に用いられるはずだったらしい(バッハ事典(東京書籍))とされています。かなり動きの激しいフーガです

演奏:ロレンツォ・ギエルミ
使用楽器:ミラノ聖シンプリチアーノ教会バジリカのアーレント=オルガン(1991年)
録音:1993年10月16-17日、19日、ミラノ、聖シンプリチアーノ教会(イタリア)

BWV548 前奏曲とフーガ ホ短調

2008年08月08日

「バッハ:トッカータとフーガ ニ短調」(グスタフ・レオンハルト、SEON, B20D-38017)

成立:1727〜31年、ライプツィヒ(最終稿)
基本資料:フーガの冒頭20小節までの自筆譜を含む、同時代の筆写譜(不完全)
構成:
ホ短調、プレリュード(リトルネッロ形式に倣ったもの、3/4)、フーガ(2/2)

シュピッタが「2楽章のオルガン交響曲」と評した作品として知られています。プレリュードでは、オルガンの機能がほとんどすべて使われています。フーガは中間にトッカータ風の部分を含んでおり、3部構成になっています。

イタリアのコンチェルト様式のリトルネッロ形式と南ドイツのオルゲルプンクト・トッカータが一体となり、北ドイツ伝来の激しい表現とバッハの独自の、ゆるぎない構築性とが加味されている。華やかな技巧が駆使される自由で豪快な中間部を有するフーガは、テーマの形から「くさび型フーガ」と呼ばれる。
CDの解説より

上の引用の通り、フーガの主題は、主音から始まって、上下に揺れながら進行し、再び主音に戻るということから、くさびの愛称で呼ばれています(バッハ事典(東京書籍))。

いかにも「バッハのオルガン曲」という感じの壮大なスケールの曲。バッハの曲はどれも素晴らしいですが、特に短調の曲に関しては他の追随を許さないでしょう


使用楽器:アムステルダム、ヴァールセ教会、クリスティアーン=ミューラー歴史的オルガン 1733/34年
録音:1973年3月

BWV568 プレリュード ト長調

2008年08月01日

「JOHANN SEBASTIAN BACH ORGAN WORKS (COMPLETE)」(Hans, Fagius, Brilliant, 92216/13)

成立:1700〜05年、リューネブルクないしアルンシュタット
基本資料:18世紀後半の筆写譜
ト長調、4/4

バッハの初期の作品の一つ

走句やアルペッジョなど、チェンバロ風の語法が多用されている。偽作とする説もある。
バッハ事典(東京書籍)

力強く、若き日のバッハのオルガンへの情熱を感じます

演奏:Hans Fagius
使用楽器:The reconstructed 1724 Cahman organ in Kristine Church, Falun, Sweden
録音:1989年

BWV597 協奏曲 変ホ長調(偽作)

2008年07月25日

「バッハ:オルガン作品全集」(トン・コープマン、TELDEC、WPCS11446/61)

成立:1713〜14年、ヴァイマール
基本資料:J. G. プレラーによる筆写譜
構成;
第1楽章:テンポ指定なし、4/4
第2楽章:ジーグ、12/8

2楽章構成。原曲は不明で、編曲もバッハ自身によるものではないと指定される。第1楽章は模倣的なスタイル。第2楽章は3声部書法によっており、やはり模倣的な筆致が目立つ。
バッハ事典(東京書籍)

続けて聴いてきたオルガン用の協奏曲(編曲)BWV592〜596の最後の曲

使用楽器:オランダ、フローニンゲン、マルティン教会、アルプ・シュニットガー製作、1691〜92年

BWV596 協奏曲 ニ短調

2008年07月18日

「バッハ:オルガン作品全集」(トン・コープマン、TELDEC、WPCS11446/61)

成立:1713〜14年、ヴァイマール
基本資料:自筆譜
構成;
第1楽章:テンポ指定なし、3/4
第2楽章;グラーヴェーフーガ、4/4
第3楽章;ラルゴ、12/8
第4楽章;フィナーレ、4/4

ヴィヴァルディの「調和の霊感」作品3の11(2つのヴァイオリンとチェロのための協奏曲)の編曲。

自筆譜には「W. F. バッハ」という作曲者名がある(ヴィルヘルム・フリーデマンが故意に書き込んだもの)ため、かつては長男の作とされていた
バッハ事典(東京書籍)

オリジナルが弦楽器のための協奏曲とは思えない程、オルガン曲として独立しています。若き日のバッハの作品ですが、スケールが壮大で、「オルガンらしい」曲と感じます

使用楽器:オランダ、フローニンゲン、マルティン教会、アルプ・シュニットガー製作、1691〜92年

BWV595 協奏曲 ハ長調

2008年07月11日

「バッハ:オルガン作品全集」(トン・コープマン、TELDEC、WPCS11446/61)

成立:1713〜14年、ヴァイマール
基本資料:18世紀後半の筆写譜
構成;テンポ指定なし、4/4

原曲は、ヨハン・エルンスト公子のヴァイオリン協奏曲で、クラヴィーア用に編曲したBWV984を、オルガン用に再度編曲されたものです。単一楽章のみです。明るい曲調で、壮大なオルガン曲という感じが魅力的

使用楽器:オランダ、フローニンゲン、マルティン教会、アルプ・シュニットガー製作、1691〜92年

BWV594 協奏曲 ハ長調

2008年07月04日

「バッハ:オルガン作品全集」(トン・コープマン、TELDEC、WPCS11446/61)

成立:1713〜14年、ヴァイマール
基本資料: W. F. バッハによる筆写譜(不完全)、J. P. ケルナーによる筆写譜
楽章構成;
第1楽章;テンポ指定なし、4/4
第2楽章;レチタティーヴォ アダージョ、イ短調、4/4
第3楽章;アレグロ、3/4 - 2/4 - 3/4

ヴィヴァルディの「ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 RV208 作品7の11」の編曲。

編曲は当時流布していた手稿譜に基づいて行われ、原曲の出版譜とはかなりの相違を示す
バッハ事典(東京書籍)

ペダル、両手の手鍵盤を総動員して、非常にスケールの大きな作品に編曲されています

使用楽器:オランダ、フローニンゲン、マルティン教会、アルプ・シュニットガー製作、1691〜92年

BWV593 協奏曲 イ短調

2008年06月27日

「バッハ:オルガン作品全集」(トン・コープマン、TELDEC、WPCS11446/61)

成立:1713〜14年、ヴァイマール
基本資料:J. F. アグリゴーラによる筆写譜
楽章構成;
第1楽章;テンポ指定なし、4/4
第2楽章;アダージョ、ニ短調、3/4
第3楽章;アレグロ、2/4

ヴィヴァルディの「調和の霊感 第8番」(2つのヴァイオリンのための協奏曲)の編曲。特に第1楽章に、バッハらしい対位法的手法が盛り込まれています(バッハ事典(東京書籍))。

他者の作品の編曲ですが、バッハらしいスケールの大きな作品となっています

使用楽器:オランダ、フローニンゲン、マルティン教会、アルプ・シュニットガー製作、1691〜92年

BWV592 協奏曲 ト長調

2008年06月19日

「バッハ:オルガン作品全集」(トン・コープマン、TELDEC、WPCS11446/61)

成立:1713〜14年、ヴァイマール
基本資料:ヨハン・ベルンハルト・バッハによる(?)筆写譜
楽章構成;
第1楽章;テンポ指定なし、2/4
第2楽章;グラーヴェ、ホ短調、3/4
第3楽章;プレスト、2/4

ヨハン・エルンスト公子自作のヴァイオリン協奏曲の編曲。第1,3楽章はリトルネッロ形式で、第2楽章では、ソロが付点リズムのトゥッティ主題に導かれる形式になっています。BWV592aがチェンバロ用として伝えられています。

非常に明るい曲で、ダイナミックさを兼ね備えた曲です。


協奏曲BWV592〜596は、種々の協奏曲の編曲で、1713〜14年(ヴァイマール)に成立したとされています。ヨハン・エルンスト公子が、1713年7月に、約2年間のオランダ留学から戻ってきました。オランダのユトレヒトやアムステルダムで最新のイタリア音楽を聴き、その楽譜を持ち帰ります。その中には、ヴィヴァルディの「調和の霊感(作品3)」を含む、イタリアのソロ協奏曲が含まれていました。
アムステルダム新教会のオルガニスト、J. J. デ・グラッフの演奏に接したことがきっかけとされていますが、ヨハン・エルンスト公子は協奏曲を1台の鍵盤楽器で演奏することに強い関心を抱きます。そこで、自らの師であるJ. G. ヴァルターとバッハに、それらの楽譜や、彼自身が作曲した協奏曲の編曲を依頼します。協奏曲BWV592〜596、クラヴィーア用の協奏曲BWV972〜987はこうした背景をもとに生まれた編曲作品です。

これらの編曲の経験は「イタリア体験」と呼ばれ、バッハ自身の創作に豊かな実りをもたらします。バッハはこれを機に北ドイツ学派の影響を脱し、形式美と歌謡性を兼ね備えたイタリア様式を、自己の中に同化させていったとされています。
バッハ事典(東京書籍)より引用

使用楽器:オランダ、フローニンゲン、マルティン教会、アルプ・シュニットガー製作、1691〜92年

BWV563 プレリュードと模倣曲 ロ短調

2008年05月30日

「JOHANN SEBASTIAN BACH ORGAN WORKS (COMPLETE)」(Hans, Fagius, Brilliant, 92216/7)

成立:1708年以前、リューネブルクまたはアルンシュタット
基本資料:アンドレーアス=バッハ本
ロ短調、プレリュード(4/4)、模倣曲(4声、3/4)

『アンドレーアス=バッハ本』によって伝えれる初期作。穏やかななファンタジー(4/4)の末尾に表れる動機が、4声模倣曲 Imitatio (3/4) の主題として利用される。リズムや和声はごく単純である。
バッハ事典(東京書籍)

ゆったりとしたテンポの曲で、あまり複雑な構成をしていません。引用のようにリズムや和声は比較的単純ですが、かえって曲調が静かで穏やかである分、ゆったりと穏やかなファンタジーと、その主題を引き継ぐ模倣曲がうまくかみあっています。深夜に心落ち着けるために聴くにはいい感じの曲のような気がします

演奏:Hans Fagius
使用楽器:The Nils-Olof berg organ of the Mission Church, Uppsala, Sweden
録音:1986年

BWV534 プレリュードとフーガ ヘ短調

2008年05月22日

「バッハ:オルガン作品全集」(トン・コープマン、TELDEC、WPCS11446/61)

成立:1712〜17年、ヴァイマール
基本資料:19世紀前半の筆写譜(J. A. ドレープスによる)
プレリュード:3/4
フーガ:2/2

「イタリア体験」後の新境地を示す作品のひとつとして、ヴァイマル時代後期に位置付けられる。
バッハ事典(東京書籍)

プレリュードは音の洪水と言った感があります。極めて複雑なパッセージの連続で、重厚感に溢れています。
バッハ事典(東京書籍)では、

旋律の豊かな流れとパトスに満ちたプレリュードは、以前の即興性が影をひそめ、きわめて明確に構造化されている。

と述べています。

フーガは5声で、ここも重厚でいかにもバッハらしいオルガン作品。

力強い歌の流れに満たされており、広い音域をもつ主題が、多彩な手法でもって展開される。
バッハ事典(東京書籍)

と述べているように、プレリュード同様に力強く、オルガンの音域を広く使って(オルガンの「全て」を使って)フーガが展開されます


使用楽器:フランス、フランス改革派教会(クリスティアン・ミュラー製作、1733〜34年)

BWV582 パッサカリアとフーガ ハ短調

2008年05月16日

「THE ANDREAS BACH BUCH」(Maurizi Croci、stradivarius、STR 33639)

成立:1710年頃、ヴァイマール
基本資料:アンドレーアス=バッハ本

比較的初期の作だが、低音主題による変奏曲の奥義をきわめた作品として、無伴奏ヴァイオリンのためのシャコンヌ(BWV1004/2)と並び称される。ペダルが威厳をもって奏で出す主題(3/4)は、フランスの作曲家 A. レゾンの《第2施法によるオルガン・ミサ》(1688年)からの借用で、その4小節(当時の通例)を8小節に拡大した旋律が、20の変奏曲の土台となる。 バッハ事典(東京書籍)

引用の通り、荘厳なペダルから始まります。最初はかなり簡潔な形ですが、曲が進むにつれて、リズムが複雑になっていきます。レゾンの借用となっていますが、バッハらしいオルガン音楽として最後のフーガに達します。

今日取り上げたCDは、タイトルの通り「アンドレアス・バッハ・ブーフ」のに収録された作品を収録したもので、バッハ以外に、ブクステフーデ、ラインケンなど北ドイツオルガン楽派の作品が含まれています。「アンドレアス・バッハ・ブーフ」は「メラー手稿譜集」とともに、バッハの鍵盤音楽作品の伝承を知る上で重要な資料です。

使用楽器などの細かい情報がCDのブックレットに載っているのですが、イタリア語(?)で書かれているので、さっぱりわかりません。お分かりの方がいらっしゃいましたら、ご一報頂ければ幸いです

演奏:Maurizi Croci
使用楽器:Grob-Ahrend - Payerme
音律: ヴェルクマイスターII

BWV529 トリオ・ソナタ 第5番 ハ長調

2008年05月06日

「バッハ:オルガン曲集 第5巻」(ロレンツォ・ギエルミ、DHM、BVCD-38117)

成立:1730年頃(最終稿)、ライプツィヒ
基本資料:自筆譜、フリーデマン及びマグダレーナによる筆写譜
楽章構成:
1:アレグロ(3/4)
2:ラルゴ(イ短調、6/8)
3:アレグロ(2/4)

全体を通してイタリア色の濃い曲。
第1楽章は、リトルネッロ形式が基本になっており、ABA形式の3部形式。
第2楽章は、BWV545 プレリュードとフーガ ハ長調の中間楽章として書かれたもの。
第3楽章は、フーガとなっています。

全体を通して非常に明るい曲調で親しみやすい旋律です。


演奏:ロレンツォ・ギエルミ
使用楽器:ミラノ聖シンプリチアーノ教会バジリカのアーレント=オルガン(1991年)
音律、ピッチ:ヴェルクマイスターII、a' = 465 Hz
録音:1993年10月16-17日、19日、ミラノ、聖シンプリチアーノ教会(イタリア)

BWV578 フーガ ト短調(小フーガ)

2008年04月24日

「バッハ:オルガン作品全集」(トン・コープマン、TELDEC、WPCS11446/61)

成立:1703〜05年頃、アルンシュタット
基本資料:「アンドレーアス=バッハ本」
4/4

バランスのとれた息の長い主題(前半は歌唱的、後半は器楽的)は、バッハの作品の中でも際立った美しさをもつとともに、若きバッハの芸術的野心をうかがわせる。
バッハ事典(東京書籍)

「小フーガ ト短調」の愛称(?)で呼ばれている作品。実に美しい作品。この作品の成立が1703〜05年頃とされていますから、18〜20歳の頃の作品となります。とても若者がかいた作品とは思えない堂々とした、オルガンらしい作品

使用楽器:オランダ、マーススライス大教会(ルドルフ・ガレルス製作、1729〜32年)

BWV549 前奏曲とフーガ ハ短調

2008年04月23日

「バッハ:オルガン曲集 第3巻」(ロレンツォ・ギエルミ、DHM BVCD-38115)

成立:1708〜17年頃、ヴァイマール
基本資料:メラー手稿譜集、ミッヒェルによる筆写譜
ハ短調
前奏曲:4/4
フーガ:4/4

アルンシュタット、ないしリューネブルクで書かれた初期作BWV549a(ニ短調)を、おろらくヴァイマル時代に改訂したもの。即興的なペダル・ソロで開始するプレリュード(4/4)と5声のフーガ(4/4)の間には、動機的な関連が認められる。末尾で再度トッカータ風の部分が現れる。
「バッハ事典(東京書籍)」

上の引用のように、原曲(BWV549a、ニ短調)がオリジナルで、バッハの死後、ハ短調に移されたと考えられる、とされています。

前奏曲は、ペダル・ソロで始まっていて、これはバッハの青年期の多くの作品に見られます。持続音にいる単純な強化法で終わりまで導かれます。
フーガは、冒頭の素材が前奏曲の冒頭動機に由来していて、このことで曲全体の統一性が出ています。

非常に重厚で力強い作品で、バッハの若さから来るのエネルギーに満ちた作品と感じられます。

演奏:ロレンツォ・ギエルミ
使用楽器:ミラノ聖シンプリチアーノ教会バジリカのアーレント=オルガン(1991年)
録音:1992年5月20、21日、ミラノ、聖シンプリチアーノ教会(イタリア)

BWV562 ファンタジー(とフーガ) ハ短調

2008年04月17日

「バッハ:オルガン作品集」(グスタフ・レオンハルト、SONY、SRCR 2120〜1)

成立:1708〜10年頃。1743/45年頃改訂
基本資料:自筆譜(フーガの断片を含む)、J. P. ケルナーによる筆写譜
ハ短調、4/4

1743/45年頃の自筆譜で伝えられていますが、浄書・改訂稿で、作品はヴァイマール時代初期に書かれていたと考えられています。バッハは、フランス古典期のオルガン音楽を代表するグリニーのオルガン作品を筆写して研究したと言われていますが、この曲はその聖歌とされています(グリニーのミサ曲のグロリアに含まれる5声フーガ(オルガン曲集第1巻)に類似点が見いだされるからです)。

曲調はたくさんのフランス風装飾をふんだんに用いたもので、ゆっくりとしたテンポの5声の曲です。

自筆譜には、これに5声のフーガ(6/4、1747年頃〜1748年8月に記入)が続くことになっていますが、冒頭のの27小節しか残っていません。しかし、

形式上は、未完のままで今日まで伝えられている5声のフーガへの「前奏曲」であるが、ペダル声部も含めて、テーマが対位法模倣でたえず扱われるので、これ自身もフーガ的な作品といえる。

とCDの解説に述べられています。

ゆったりと静かに、そして荘厳にオルガンが響く曲。オルガンらしい曲であると思います

演奏:グスタフ・レオンハルト
使用楽器:アムステルダム、ヴァールセ教会、クリスティアーン=ミューラー歴史的オルガン 1733/34年
録音:1973年3月

BWV805 デュエット イ短調

2008年04月09日

「バッハ:オルガン曲集 第2巻 [クラヴィーア練習曲集 第3巻]」(ミヒャエル・ラドレスク、BMG BVCD38113-14)

出版:1739年10月
基本資料:オリジナル出版譜
イ短調、4/4

クラヴィーア練習曲集第3部。教理問答歌その他の賛美歌に基づく、オルガンのための種々の前奏曲からなる。愛好家、および、とくにこの種の作品に精通する人々の心の慰めとなるように。ポーランド国王兼ザクセン選帝候宮廷の作曲家にしてライプツィヒ音楽隊監督、ヨハン・セバスチャン・バッハ作曲。作曲家により刊行。

「クラヴィーア練習曲集第3部」の初版に収められた4つの2声楽曲(「4つのデュエット(BWV802-805)」の中の一曲。

これまでに紹介した「BWV802 デュエット ホ短調」「BWV803 デュエット ヘ短調」「BWV804 デュエット ト長調」に続く「4つのデュエット」の最後の4曲目。
前述の3曲同様に、愛好家用の練習曲の域を超越していますね。
短い曲ながら、荘厳な感じのする曲です。バッハらしい装飾に溢れています。

4曲のデュエット(BWV802から805)。様々な象徴的意味を持つ 4。空気、火、水、土の4大元素。4つの祈り(朝、夕、食前、食後)、4つの気質、4大天使などを表す。
(CDの解説より)

演奏:ミヒャエル・ラドレスク
使用楽器:ミラノ聖シンプリチアーノ教会のアーレント=オルガン(1991年)
録音日:1992年5月4〜8日

BWV804 デュエット ト長調

2008年03月31日

「バッハ:オルガン曲集 第2巻 [クラヴィーア練習曲集 第3巻]」(ミヒャエル・ラドレスク、BMG BVCD38113-14)

出版:1739年10月
基本資料:オリジナル出版譜
ト長調、12/8

クラヴィーア練習曲集第3部。教理問答歌その他の賛美歌に基づく、オルガンのための種々の前奏曲からなる。愛好家、および、とくにこの種の作品に精通する人々の心の慰めとなるように。ポーランド国王兼ザクセン選帝候宮廷の作曲家にしてライプツィヒ音楽隊監督、ヨハン・セバスチャン・バッハ作曲。作曲家により刊行。

「クラヴィーア練習曲集第3部」の初版に収められた4つの2声楽曲(「4つのデュエット(BWV802-805)」の中の一曲。

これまでに紹介した「BWV802 デュエット ホ短調」「BWV803 デュエット ヘ短調」に続く「4つのデュエット」の3曲目。
前述の2曲同様、愛好家用の練習曲の域をはるかに越えて、美しさと気品に溢れた作品となっています。この曲も「BWV803 デュエット ヘ短調」同様に右手パートの旋律がえも言われぬ美しさを醸し出しています。

演奏:ミヒャエル・ラドレスク
使用楽器:ミラノ聖シンプリチアーノ教会のアーレント=オルガン(1991年)
録音日:1992年5月4〜8日

BWV542 幻想曲とフーガ ト短調 「大フーガ」

2008年03月22日

「バッハ:オルガン曲集 第5巻」(ロレンツォ・ギエルミ、DHM、BVCD-38117)

成立:1720年以前
基本資料:J. G. クレープスによるフーガの筆写譜、J. F. アグリーコラによるフーガの筆写譜、幻想曲を含む後世の筆写譜
構成:
1:幻想曲 4/4
2:フーガ 4/4

幻想曲とフーガは別々の機会に成立し、バッハ自身がまとめたとされています。

幻想曲は半音階がたくさん出てくる書法で書かれ、レチタティーヴォ風の自由な部分とフガートの部分が交替。
フーガは、オランダ民謡から主題をとっていて、バッハが1720年にハンブルクの聖ヤコブ教会のオルガニストを志願した際に、ラインケンの前で演奏したと考えられています。このテーマは、1725年のドーム教会のオルガニスト職の志願者に対するテストの課題にされています。
マッテゾンの「通奏低音教程」(1731年、ハンブルク)にも、多少形を修正していますが、テーマが引用されていて、テーマの出展及び誰が最初にこのテーマでフーガを作ったのか自分は知っていると、書かれています。BWV578 フーガ ト短調「小フーガ」と区別するために、「大フーガ」の名前で呼ばれることがあります

バッハのオルガンらしい壮大、雄大な曲調。重厚な和音で幻想曲が終わり、フーガへと移行する部分は実にスリリング。スケールの大きな作品ですね

演奏:ロレンツォ・ギエルミ
使用楽器:ミラノ聖シンプリチアーノ教会バジリカのアーレント=オルガン(1991年)
録音:1993年10月16-17日、19日、ミラノ、聖シンプリチアーノ教会(イタリア)

BWV532 前奏曲とフーガ ニ長調

2008年03月21日

「バッハ:オルガン曲集 第4巻」(ジャン=クロード・ツェーンダー、DHM BVCD-38116)

成立:1710年頃、ヴァイマール
基本資料:L. ジヒャルト(同時代のニュルンベルクのオルガン奏者)による筆写譜
楽章構成:
1:プレリュード 4/4
2:フーガ 4/4

祝典的な輝かしい「トランペットの調性」ニ長調で書かれていること、そして2、3の形式上の特徴から1708年2月4日ミュールハウゼン市参事会員選挙の折に作曲された、バッハの祝典音楽を代表する最初の作品カンタータ第71番「神はわが王なり」を想起させる。
(CDの解説より)

前奏曲は、豪快なペダル走句で始まり(トッカータ風)、フレスコバルディ風の模倣的な部分(アラ・ブレーヴェ)をはさんで、アダージョのレチタティーヴォに終わります。この中間部分の声楽曲的な性格と冒頭と最後の部分が対照的。

フーガは、同一音型をたたみかけるように反復するような構成になっています。フーガの書法が緻密ではなく、1声のみの箇所がかなり多いのはバッハの曲の中では珍しいでしょう。とても力強く、まさに「たたみかける」ように音がリズミカルに動きます。BWV532/2aの異稿あり。

前奏曲の出だしはBWV912(チェンバロ用トッカータ)に類似、フーガはパッヘルベルの作品を手本にしたものとも言われています。

演奏:ジャン=クロード・ツェーンダー
使用楽器:ミラノ聖シンプリチアーノ教会バジリカのアーレント=オルガン(1991年)
録音:1992年5月18〜22日、ミラノ、聖シンプリチアーノ教会(イタリア)

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BWV531 前奏曲とフーガ ハ長調

2008年03月18日

「バッハ:オルガン曲集 第3巻」(ロレンツォ・ギエルミ、DHM BVCD-38115)

成立:1700〜03年頃、リューネブルク
基本資料:メラー手稿譜集
前奏曲:4/4
フーガ:4/4

北ドイツ風の大きな構成をとると同時に、パッヘルベルの影響も伺わせる。
「バッハ事典(東京書籍)」

前奏曲はペダルの使い方が実に重厚で、ペダル・ソロの分散和音から始まります。
フーガはオクターブ下行とトリルを組み合わせた主題によるフーガ。

引用の部分に書かれているように、ゲオルク・ベームやヴィンセント・リューベックなどの影響が見られます。スケールの大きな作風。

スケールが大きくバッハらしいと思いながら聴いていたのですが、CDの解説では、

書法も未熟だが大きな魅力を持っている。オクターヴの跳躍を含むフーガ主題は軽快だが何処かユーモラスで、フーガの構造も比較的単純である。

と書かれています。ただ、完全に否定的ではなく、

さまざまなの要素がとりいれられているのは作曲家の強い意欲を示すが、それを若々しいエネルギーである。

とも書かれています。未熟さは感じません。すさまじいエネルギーを感じます。バッハは様々な曲を書いていますが、当時は作曲家としてよりも、オルガニストとして有名であったとよく言われるように、若い頃から特にオルガンに関しては貪欲で、エネルギーを注いでいたのでしょうか・・・


演奏:ロレンツォ・ギエルミ
使用楽器:ミラノ聖シンプリチアーノ教会バジリカのアーレント=オルガン(1991年)
録音:1992年5月20、21日、ミラノ、聖シンプリチアーノ教会(イタリア)

BWV803 デュエット ヘ長調

2008年03月16日

「バッハ:オルガン曲集 第2巻 [クラヴィーア練習曲集 第3巻]」(ミヒャエル・ラドレスク、BMG BVCD38113-14)

出版:1739年10月
基本資料:オリジナル出版譜
ヘ長調、2/4

クラヴィーア練習曲集第3部。教理問答歌その他の賛美歌に基づく、オルガンのための種々の前奏曲からなる。愛好家、および、とくにこの種の作品に精通する人々の心の慰めとなるように。ポーランド国王兼ザクセン選帝候宮廷の作曲家にしてライプツィヒ音楽隊監督、ヨハン・セバスチャン・バッハ作曲。作曲家により刊行。

「クラヴィーア練習曲集第3部」の初版に収められた4つの2声楽曲(「4つのデュエット(BWV802-805)」の中の一曲。

先日の「BWV802 デュエット ホ短調」に続く「4つのデュエット」の2曲目。
そこでも書きましたが、単なる愛好家用の練習曲の域を越えて、美しさと気品に溢れた作品。右手パートの旋律が実に美しいです

演奏:ミヒャエル・ラドレスク
使用楽器:ミラノ聖シンプリチアーノ教会のアーレント=オルガン(1991年)
録音日:1992年5月4〜8日

BWV550 前奏曲とフーガ ト長調

2008年03月08日

「バッハ:オルガン曲集 第3巻」(ロレンツォ・ギエルミ、DHM BVCD-38115)

成立:遅くとも1712年頃(ヴァイマール)
前奏曲:3/2
フーガ:2/2

バッハのオルガン曲の中では、もっとも平易な書法による(「バッハ事典(東京書籍)」。
ペダル・パートの音域から、ヴァイマール時代の作品と見られていますが、前奏曲の作風(唯一の短い動機から展開されている)からは、もっと以前(アルンシュタット)を感じさせます。

前奏曲は短いだけに長く輝かしいペダル・ソロとの不調和が目立つ。グラーヴェの経過句につづくフーガは反復進行に満たされ、主題は半ば鹿爪らしく、半ばユーモラスな方法で展開される
(CDの解説より)

明るいユーモラスな曲です。前奏曲の冒頭を聴いた時、一瞬バッハの作品らしくない、と思いました。しかし、曲が進むに連れて、はやりバッハらしい、音使いだなと思い直しました。


演奏:ロレンツォ・ギエルミ
使用楽器:ミラノ聖シンプリチアーノ教会バジリカのアーレント=オルガン(1991年)
録音:1992年5月20、21日、ミラノ、聖シンプリチアーノ教会(イタリア)

BWV802 デュエット ホ短調

2008年03月07日

「バッハ:オルガン曲集 第2巻 [クラヴィーア練習曲集 第3巻]」(ミヒャエル・ラドレスク、BMG BVCD38113-14)

出版:1739年10月
基本資料:オリジナル出版譜

クラヴィーア練習曲集第3部。教理問答歌その他の賛美歌に基づく、オルガンのための種々の前奏曲からなる。愛好家、および、とくにこの種の作品に精通する人々の心の慰めとなるように。ポーランド国王兼ザクセン選帝候宮廷の作曲家にしてライプツィヒ音楽隊監督、ヨハン・セバスチャン・バッハ作曲。作曲家により刊行。

この曲は、「クラヴィーア練習曲集第3部」の初版に収められた4つの2声楽曲(「4つのデュエット(BWV802-805)」の中の一曲。
ホ短調、3/8

「愛好家」用とされていますが、その中の範疇に収まる「初心者」が弾けるものか?と思う程、重厚な曲。練習曲という名があっても、短調な手の練習のための曲とは思えません。一つの「音楽」であって、単なる音符の集まりではありません。「さすがバッハ!」という曲ですね。

演奏:ミヒャエル・ラドレスク
使用楽器:ミラノ聖シンプリチアーノ教会のアーレント=オルガン(1991年)
録音日:1992年5月4〜8日

BWV533 プレリュードとフーガ ホ短調

2008年03月05日

「バッハ:オルガン作品集」(グスタフ・レオンハルト、DHM、BVCD-38111)

成立:1703〜07年、アルンシュタット?
基本資料:J. リンクの筆写譜
・プレリュード:4/4
・フーガ:アレグロ、4/4

ブクステフーデ体験の痕跡を生々しくとどめた作品
「バッハ事典」(東京書籍)

自由奔放で、重厚な作品。上に引用したことを考慮すると、若いバッハが触発されていてもたってもいられずに作曲した、演奏したかったということでしょうか・・・
短い作品ですが、オルガンという楽器のスケールの大きさを知らしめてくれる作品です。BWV533aの異稿があります。

メンデルスゾーンが愛奏したそうです。マタイ受難曲の再演をしたりと、随分バッハに感心があったのですね。わたくしもそうですが・・・


演奏:グスタフ・レオンハルト
使用楽器:アルクマール聖ローレンス教会、ハーヘルベール=シュニットガー・オルガン
調律:平均率
ピッチ:a = 415 Hz
録音日:1988年5月25ー26日、アルクマール、聖ローレンス教会(オランダ)

BWV590 パストラーレ ヘ長調

2008年02月29日

「ヨハン・セバスチャン・バッハ:オルガン曲集 第1巻〜ミラノ聖シンプリチアーノ教会のアーレント=オルガンによる」(ハーラルト・フォーゲル、BMG、BVCD-38112)

成立:1710年頃、ヴァイマール
基本資料:J. P. ケルナーによる写筆譜
構成:
第1章:ヘ長調 12/8
第2章:ハ長調 4/4
第3章:ハ短調 3/8
第4章:ヘ長調 6/8

キリスト降誕を祝う牧人たちの音楽をイメージした曲。パストラーレは「田園曲」と日本語でいいますが、そのイメージがよく出ています。
面白いのが、第1楽章のみペダルが出てきて、残りの3楽章は鍵盤(手のパート)のみであることです。

キリストの降誕が最初に告げ知らされたのは、王様でもなく、貴族でもなく、一番貧しいとされた羊飼いでした。そこにキリスト降誕の福音があるとわたくしは思うのですが、その牧人達の決して派手ではないけれど、しっかりとした祝福を感じる曲です。実に美しい・・・


演奏:ハーラント・フォーゲル
使用楽器:ミラノ聖シンプリチアーノ教会のアーレント=オルガン(1991年)
調律:ヴェルクマイスター2
ピッチ:a = 465
録音:1991年5月12、13日、ミラノ、聖シンプリチアーノ教会(イタリア)

BWV545 前奏曲とフーガ ハ長調

2008年02月15日

「バッハ:オルガン曲集 第5巻」(ロレンツォ・ギエルミ、DHM、BVCD-38117)

成立:1730年頃、ライプツィヒ(最終稿)
基本資料:J. G. ヴァルターによる写筆譜、J. P. ケルナーによる写筆譜
構成:
1:プレリュード 4/4
2:フーガ 2/2

ヴァイマール時代の旧稿BWV545aに基づく作品で、旧稿自体もアルンシュタットもしくはミュールハウゼン時代にさかのぼると言われています。それを何度も手直ししています。

旧稿には、「ソナタ ハ長調(BWV529)」の第2楽章ラルゴが加えられていました。最終稿では、前奏曲が25小節から31小節に拡張されています。

BWV545b(変ロ長調、ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタ ト長調(BWV1029)の第3楽章を中間とする)という異稿がありますが、18世紀後半の編曲。

プレリュードでは、まずオルガンの最高音c3の後に、ペダルの最低音Cが鳴ります。こうした広い音域を使って(特にペダルの音が印象的)、非常に重厚なメロディーとなっています。
フーガは「歌唱的ポリフォニー」の典型というべき、なめらかな線(「バッハ事典」(東京書籍))が続きます。

演奏:ロレンツォ・ギエルミ
使用楽器:ミラノ聖シンプリチアーノ教会バジリカのアーレント=オルガン(1991年)
録音:1993年10月16-17日、19日、ミラノ、聖シンプリチアーノ教会(イタリア)

BWV530 トリオ・ソナタ 第6番 ト長調

2008年02月14日

「バッハ:オルガン曲集 第4巻」(ジャン=クロード・ツェーンダー、DHM BVCD-38116)

成立:1730年頃(最終稿)、ライプツィヒ
基本資料:自筆譜、フリーデマン及びマグダレーナによる写筆譜
楽章構成:
1:ヴィヴァーチェ 2/4
2:レント ホ短調 6/8
3:アレグロ 2/2

「6つのソナタ(トリオ・ソナタ)」(BWV525〜530)の一曲。トリオ・ソナタ形式を持つオルガン曲集で、バッハはこの曲を

「円熟期に」長男ヴィルヘルム・フリーデマンのために書いた

とフォルケルは述べています。この曲集は他の作品を手直しした楽章を含んでいますが、この曲のみ新しく作曲されたとされています。


ことにこのソナタで目を引くのは、明らかに弦楽器のボーイングをうかがわせるアーティキュレーションが、珍しいほど正確に書き込まれている点である

とライナーノーツに書かれています。長男のために書いたということは、それなりの教育目的があり、細かいアーティキュレーションを正確に書き込んでいるのでしょうか?

とても親しみやすい旋律からなっていますね。ギタリストのジュリアン・ブリームが編曲した録音がありますが(リュートとチェンバロによる演奏)、さすがにトリオ・ソナタと言われるだけあって、そういう形で演奏されてもバッハらしさが出ています。

演奏:ジャン=クロード・ツェーンダー
使用楽器:ミラノ聖シンプリチアーノ教会バジリカのアーレント=オルガン(1991年)
録音:1992年5月18〜22日、ミラノ、聖シンプリチアーノ教会(イタリア)

BWV552 前奏曲 変ホ長調

2008年02月07日

「バッハ:オルガン曲集 第2巻 [クラヴィーア練習曲集 第3巻]」(ミヒャエル・ラドレスク、BMG BVCD38113-14)

出版:1739年10月
基本資料:オリジナル出版譜

クラヴィーア練習曲集第3部。教理問答歌その他の賛美歌に基づく、オルガンのための種々の前奏曲からなる。愛好家、および、とくにこの種の作品に精通する人々の心の慰めとなるように。ポーランド国王兼ザクセン選帝候宮廷の作曲家にしてライプツィヒ音楽隊監督、ヨハン・セバスチャン・バッハ作曲。作曲家により刊行。

クラヴィーアのための出版曲集第3集。上は諸般譜のタイトル・ページに記載されているもの。出版は1739年ですが、作曲自体は以前より行われていたと言われています。

この曲はその最初を飾るに相応しい壮大かつ雄大な前奏曲(全205小節)。

それぞれフランス風序曲風の付点リズム、シンコペーション、急速な下行句を主体とする、3つの主題に基づく。最後に3主題すべてが主張で再現されることは、三位一体を暗示するとともに、後世のソナタ形式への接近を示している。(バッハ事典、東京書籍)

この曲(及び曲集)は「3」という数字を核としています。「3」は「三位一体」を暗示させるもので、これは「父なる神、その一人子キリスト・イエス、精霊」を意味しています。この曲の変ホ長調もフラット(♭)が3つ、主題も3つとなっています。この「三位一体」はキリスト教の根本とも言えますから、バッハがいかにキリスト教を念頭に置いていたかがうかがえます。

曲自体は雄大なのはいうまでもないですが、その中にキリスト教の概念などをしっかりと緻密に埋め込む作曲方法はさすがですね。

さて、「三位一体」という言葉。耳にするものの何のことかわからない方のために、ちょっとだけ説明。「神」とはどういう存在かと表すときに用います。

「三つの位格を持った一つの体」

からきています。「ペルソナ」という言葉がそれに相当します。英語だと「trinity(トリニティー)」が三位一体を表します。神は人間ではないので、「人格」ではなく「位格」という言葉を使います。その3つの位格というのが、「父である神、そのひとり子キリスト・イエス、聖霊」です。三つ位格があって体が一つってどういうことだ?理解できないじゃないか、という質問はごもっとも。神は人間の理解を超越していますので、それでよいのです。人間が理解できなことを信じることも大切なことであると思っています。

演奏:ミヒャエル・ラドレスク
使用楽器:ミラノ聖シンプリチアーノ教会のアーレント=オルガン(1991年)
録音日:1992年5月4〜8日

BWV564 トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調

2008年02月06日

「ヨハン・セバスチャン・バッハ:オルガン曲集 第1巻〜ミラノ聖シンプリチアーノ教会のアーレント=オルガンによる」(ハーラルト・フォーゲル、BMG、BVCD-38112)

成立:1713年〜17年、ヴァイマール
基本資料:J. T. グレープスの所有していた筆写譜、J. P. ケルナーによる写筆譜
構成:
トッカータ:4/4 荘厳でいて快活なパート。ペダル・ソロが素晴らしい
アダージョ:イ短調、4/4 抒情的で、最後の部分は不協和音の連続
フーガ:6/8 躍動感溢れる曲で、トッカータ風のパッセージが出てくる

北ドイツの伝統様式、新しいイタリア協奏曲様式が融合された曲。バッハは生涯ドイツから出なかった人ですが、ヴィヴァルディを初め、当時音楽先進国であったイタリアの音楽を実によく研究して、自分のものにしていたことがわかります。バッハは1685年生まれですから、28歳から33歳くらいの頃に書かれていた曲ということになります。

さてこのフォーゲルによるこのCDですが、バッハの若い頃のオルガン曲を集めたものです。

このCDのプログラムは、バッハの初期のオルガン作品から構成されている。そこからわれわれは、若きバッハに対するイタリアとフランスの影響を、概観することができる。またそこからわれわれは、チューレンゲン地方のオルガン様式の伝統に対する洞察を得ることができる。バッハは、アルンシュタット、リュールハウゼン、ヴァイマルでオルガニストとして活動した初期にこの伝統を目の当たりにし、それを発展させたのであった。

とライナーノーツに書かれています。バッハがオルガンに対していかに貪欲であったかは、子供の頃に兄が持っていたパッヘルベルなどの作品を、兄の目を盗んで写筆した(そしてそれがばれて取り上げられた。月明かりの下でそれは行われ、そのせいで後年目が悪くなった)という逸話(?)が残っていますが、そうした音楽に対する貪欲な姿勢が、ここにも現れていると思います。

演奏:ハーラント・フォーゲル
使用楽器:ミラノ聖シンプリチアーノ教会のアーレント=オルガン(1991年)
ピッチ:a = 465
録音:1991年5月12、13日、ミラノ、聖シンプリチアーノ教会(イタリア)

BWV572 幻想曲ト短調 (オルガン曲 Piece d'Orgue)

2008年01月21日

「バッハ:トッカータとフーガ ニ短調」(グスタフ・レオンハルト、SEON, B20D-38017)

今日はバッハのオルガン曲から。
バッハに関する本を読んでいると、バッハは生前、作曲家としてよりもオルガニストとしての方が有名だったという記述を目にすることがあります。
ブクステフーデに関するいわくつきの話しもしかり、マルシャンとの対決もしかり。

成立:1708〜1712年
構成:Tres vitement (非常に早く) / Gravament (荘重に) / Lentement (ゆっくりと) と三つのセクションから成る

フランス語でのテンポ指定があるように、フランス様式を念頭においたもので、フランス様式(1、3部は、L. クープラン、ダングルベール)、2部がF. クープランなどの手法に似ているとCDのブックレットに書かれていました。
バッハは生涯ドイツから出ることがなかった人ですが、イタリア、フランスなど様々な国の作曲家の音楽を吸収していたのですね。

バッハのオルガン作品は、崇高で美しく大好きです。

演奏はレオンハルトによるもの。チェンバロ奏者として有名ですが、長年オランダの教会のオルガニストを勤めただけあって、さすがですね。このブログでは紹介する機会があるかわかりませんが、スウェーリングの演奏は圧巻です。さすがに校訂をしているだけありますね。
レオンハルト氏のインタビューによれば、チェンバロとオルガンはある意味似ているところがあるそうです。一度コンサートで、オルガンとチェンバロの両方を聴く機会があったのですが、どちらもため息が出るくらい美しいものでした。

使用楽器:アムステルダム、ヴァールセ教会、クリスティアーン=ミューラー歴史的オルガン 1733/34年
録音:1973年3月