- 2008年11月27日 04:47
- classical
「鍵盤楽器のための作品集 アンドラーシュ・シフ(12CD)」(DECCA, 4801226)

先日、アンドラーシュ・シフがDECCAで録音した一連のバッハの鍵盤作品が、ボックスセット12CDで売り出された。ここで再三にわたって触れているが、バッハの曲をピアノで演奏するのは個人的には嫌いである。
このCDは実家の父が地道に買っていて、愛聴していたもので、価格も安かったので買ったものである。
今日は、そのCD1
を聴いてみたいと思う。
グールドの駄演奏に比べれば、実に端正な弾き方をしていると思う。これを聴きながら感じていたのは、「懐かしい」ということである。実家を離れて久しいので、今父が何を聴いているのか知らないが、一時期よく聴いていたので、その頃のイメージが甦って来るのである。
このCDには、
・インヴェンションとシンフォニア BWV.772~801
・4つのデュエット BWV.802-805
・半音階的幻想曲とフーガ BWV.903
が収録されている。
さすがにレオンハルトの素晴らしいチェンバロの演奏を聴き慣れているので、バッハの曲をピアノで聴くのは何か違和感を感じるが、シフのピアノはそれでも聴きやすい部類だと思う。1音1音丁寧に弾いているところに好感が持てる。
バッハの曲をピアノで弾くのは感心しないが、CD12枚組で、5000円程度(店によっては、3000円台)で入手できるので、チェンバロ、ピアノを問わない人にはいいのかもしれない。
なおこのCDのオリジナルについては、「ねむり猫のバッハ日記」さんの「シフ/2声・3声のインヴェンション/4つのデュエット」で紹介されている。
このボックスセットは、その性格上それぞれのCDが紙ジャケットに入っていて、味もそっけもないが、上のブログではそのオリジナルのCDのジャケットを見ることができる。今は「ジャケ買い」という言葉も死語になりつつあるが、CDやレコードのジャケットというのは、一つの作品、アートである。ジャズの名門レーベル「ブルーノート」のジャケットは実に素晴らしく、そのジャケットの画像だけをまとめた本も出ているくらいである。これは出来が見事なので、デザイナーの人の必携の本の一つであると聞いたことがある。
ボックスセットになると、一々普通のCDを一枚ずつケースに入れて売るとコストがかかるから、こうしたことになるのだろうが、何か味気ないものを感じる。
話しがそれてしまったが、演奏は嫌いなタイプではなく、シフのピアノは、ピアノ・アレルギーのわたくしでもすんなり受け入れることができる。これはシフの演奏によるものなのか、実家で父が愛聴していたのを聴いていた想い出によるものかは不明だけれども・・・