- 2008年12月 1日 20:23
- jazz
「Bona Makes You Sweet - LIVE - 」(RIchard Bona、Emarcy、75305462)
たくさんのベーシストを知っているので、誰が一番すごい?って言われて答えることはできないけれど、その中でも単なるベーシストの域を越えているのが、驚愕のカメルーン人、リチャード・ボナだろう。
「ジャコの再来」と言われるだけあって、プレイ内容はまさにベーシストの憧れだ。単なるテクニックだけの人ではなく、そこにメロディーが存在している。そこがジャコを彷彿とさせるのだろう。
彼を「ベーシストの域を越えている」と書いたが、少なくとも彼のソロ・アルバムを聴く限りでは、とてもベーシストのアルバムとは思えない。歌心に溢れたアルバムばかりだ。ベーシストのアルバムは、やはりそこに「超絶技巧」なプレーや、ベースを弾く人間にとって、「おっ!」と思わせるフレーズ、リズム感などがあるのだが、彼の場合、そういうところを越えている。「リチャード・ボナ」という世界なのだ。鳥のさえずりのような美しい声、美しいメロディー。
このアルバムは、彼の初のライブ・アルバムで、2007年7月11日、12日にハンガリーで行われた公演を収録したライヴ盤である。
ところどころで、スラップのえぐいフレーズが出てくるが、ベースのことを知らない人が聴いたら、これがベーシストのアルバムだとは思わないだろう。あくまでベースは裏に回っている。それでもフレーズは、ボナそのものだ。
収録曲は、以下の通り;
1. Engingilaye & Te Dikalo
2. Kivu & Suninga
3. Kalabancoro
4. Samaouma
5. O Sen Sen Sen
6. Indiscretions & Please Don't Stop
7. Djombwe & I wish & Rains
8. Te Dikalo
Richard Bona(b,vo)
Etienne Stadwjick(key)
Ernesto Simpson(ds)
Samuel Torres(per)
Taylor Haskins(tp)
John Caban(g)
来日時のメンバーと同じメンツである。それにしても、「楽しい」アルバムだ。ベースが裏に回っていると書いたけれど、決してベースがおろそかになっているのではない。音楽の中の一つとして存在している。その上にボナの美しい歌声。どれをとっても美しい。踊り出したくなるアルバムだ。
この人のソロ・アルバムからの曲からの選曲だが、彼のアルバムに「超絶技巧」だけを求めるのは無駄だと思う。彼が「えげつなく」弾いているのは、むしろゲスト参加しているアルバムだと思う。
いくつか動画を紹介しよう。
まずは歌っているリチャード・ボナ
スラップを堪能してみます?
もういっちょ、スラップ
ジャコの再来ということで、ジャコの名曲「Liberty City」はいかが?
そして個人的に彼のプレーが一番えげつなく光っていると思うのが、日本人唯一のギタリスト、渡辺香津美とのプロジェクト、「Mo Bop」から。これはライブ・ヴァージョン。
Richard Bona & Kazumi Watanabe Live Tokio Jazz 2003 "Mo Bop"
動画はいずれ見れなくなると思うけれど、どれもすごい・・・。相当すごいことをしているのだけれど、にこやかに楽しそうに演奏しているよな・・・。ちなみに、このアルバムでは、7曲目の「Djombwe & I wish & Rains」で、スラップを堪能できます。さりげなく弾いているけれど、難しいのよね・・・