- 2009年3月19日 23:08
- classical
「GINETTE NEVEU POÈMES POUR VIOLON」
昨年知人が我が家へ来た時に、
「なんていうか、あんたののCD棚って偏りすぎてるねん」
と言われた。まあ、確かにその通り。クラシックは古楽ばかり。それが全体の8割。後の1.5がジャズ、残りがヘヴィーメタルとかポップス。クラシックのところを見て、偏っていると言われたのだ。たしかに古典派以降の作曲家のCDを持っていないわけではないが、本当に限られている。バロックまでの音楽がほとんどなのだが、それも古楽器で演奏されたものばかりで、モダン楽器で演奏されたものというのは限られている。
個人的にはとても素直な性格をしているので、人の意見というのはどれも自分への攻撃とみなして、無視をするか反撃をするようにしているのだが、たまには自分にあまのじゃくになって、モダン楽器でも聞いてみるかという気分になった。ヴァイオリンという楽器が大好きで、たくさんのヴァイオリニストを一度、好き嫌いの区別を問わずに聞くことををしたいと思っていた。実家の父もヴァイオリンが好きで、ヴァイオリニストをよく知っていることもあり(グリュミオーを生で聴いている人だし・・・)、その父にあれこれ聞きながら、毎月数人のヴァイオリニストを選んで、その人たちの歴史的録音を聞いていこうという企画を自分の中でやってみることにした。
そんなわけで、今日は夭逝した女性ヴァイオリニスト、ジネット・ヌヴー(1919~1949)である。
彼女について語る時、「夭逝」というキーワードは必ず出てくるが、もう一つ出てくるのは、
15歳でヘンリク・ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリン・コンクールで優勝。その時に2位であったのは、あのダヴィッド・オイストラフであった。2位とは圧倒的な差であった
ということだろうか。音楽家の家系に育ったヌヴーは、その天才ぶりを子供の頃から発揮した。1930年(11歳)、パリ音楽院のジュール・ブーシューリのクラスに入る。入学後わずか8ヶ月で1等賞を取り卒業。ジョルジェ・エネスコ、ナディア・ブーランジェ、カール・フレッシュに師事しているが、フレッシュが彼女の芸術は完成されていた、と懐述しているように、幼い頃にすでに彼女のスタイルはできあがっていたようだ。あのエネスコから演奏についてアドヴァイスを受けた時でさえ、自分の流儀にしたがったことからも、自分の持っているもの、持って生まれたものを非常に大切にしていただけでなく、すでに完成されていたものと思われる。
かなり古い時代の録音であるが、数は少ないが、幸いかなり良好な状態で録音が残されている。それを聞く限りでは、実に情熱的な演奏をするヴァイオリニストだと感じる。「魂の燃焼」という表現をされる彼女であるが、その表現は的を得ていると思う。しかし、情熱に流されるだけの演奏ではなく、音の美しさは見事である。
今回紹介したCDだが、様々な音源を3つのCDにしたもののようである。たまたま店頭で見つけたのだが、レーベルなど詳細は不明だが、「Membran Music Ltd.」に詳細が記載されている。
収録曲;
CD1;
1) ベートーベン/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61(ハンス・ロスバウト指揮、南西ドイツ放送交響楽団、1949年9月25日)
2) シベリウス/ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47( ワルター・ジュスキント指揮、フィルハーモニア管弦楽団、1945年11月21日)
CD2;
1) ブラームス/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品77(ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮、北ドイツ放送交響楽団、1948年5月3日、ハンブルク、ムジークハレ(ライブ))
2) ショーソン、詩曲 作品25(イサイ・ドブロヴェーン指揮、フィルハーモニア管弦楽団、1946年8月18日)
CD3;
1) R.シュトラウス/ヴァイオリンソナタ 変ホ長調 作品18(グスターフ・ベック(ピアノ)、1939年7月)
2) スーク/4つの小品作品17(ジャン・ヌヴー(ピアノ)、1946年8月12~14日)
3) ラヴェル/ツィガーヌ(ジャン・ヌヴー(ピアノ)、1946年3月26日)
Ginette Neveu "Porträt" (1919-1949)
CD 1
Ludwig van Beethoven (1770-1827)
Konzert für Violine und Orchester D-Dur op. 61 / Violin Concerto in D major op. 61
1. I. Allegro ma non troppo 23:58
2. II. Laghetto 9:53
3. III. Rondo: Allegro 10:21
Orchester des Südwestfunkes - Hans Rosbaud, Dirigent / conductor
aufg. / recorded in: 1949
Jean Sibelius (1865-1957)
Konzert für Violine und Orchester d-Moll op. 47 / Violin Concerto in D minor op. 47
4. I. Allegro moderato 15:50
5. II. Adagio di molto 8:10
6. III. Allegro ma non tanto 7:59
Philharmonia Orchestra - Walter Susskind, Dirigent / conductor
aufg. / recorded in: 1945
Total Time: 76:14
CD 2
Johannes Brahms (1833-1897)
Konzert für Violine und Orchester D-Dur op. 77 / Violin Concerto in D major op. 77
1. I. Allegro non troppo 22:25
2. II. Adagio 9:50
3. III. Allegro giocoso, ma non troppo vivace 7:57
Sinfonieorchester des Norddeutschen Rundfunks - Hans Schmidt-Isserstedt, Dirigent / conductor
aufg. / recorded in: 03.05.1948, Hamburg (live)
Ernest Chausson (1855-1899)
4. Poème - für Violine und Orchester op. 25 / for Violin and Orchestra op. 25 15:31
Philharmonia Orchestra - Issay Dobrowen, Dirigent / conductor
aufg. / recorded in: 1946
Total Time: 53:43
CD 3
Richard Strauss (1864-1949)
Sonate für Violine und Klavier Es-Dur op. 18 / Violin Sonata in E flat major op. 18
1. I. Allegro ma non troppo 11:57
2. II. Improvisation: Andante cantabile 8:23
3. III. Finale: Andante. Allegro 8:38
Gustaf Beck, Klavier / piano
aufg. / recorded in: 1939
Joseph Suk (1874-1935)
Vier Stücke für Violine und Klavier op. 17 / Four Pieces for Piano and Violin op. 17
4. I. Quasi Ballata 4:41
5. II. Appassionata 4:23
6. III. Un poco triste 4:01
7. IV. Burleska 3:05
Maurice Ravel (1875-1937)
8. Pièce en forme de Habanera 3:16
9. Tzigane 10:14
Jean Neveu, Klavier / piano
aufg. / recorded in: 1946
Total Time: 58:44
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